左ききは右に矯正した方がいいの?~子育ての悩みQ&A

小川圭子
2023.03.13 18:14 2023.03.13 18:14

子どもの個性を尊重して受け入れる

 

いろいろなことを考えて、やはり右ききにしよう、と矯正に取り組むなら、子どもが3歳くらいまでの場合は、遊びのなかに右手を使う機会を増やし、楽しく練習してください。自然に右手の運動機能や神経発達が刺激され、右手が習慣づけられるでしょう。

クレヨンや鉛筆をもち始めた子どもには、最初の段階で「こっちの手(右手)で描いてみようか」と、遊びながら優しく誘導していくのもいいでしょう。食事中、左手を使っていたら「じゃあこのおかず、こっちの手ですくえるかな?」など、具体的な声がけをしてあげてください。

右手を使う機会を増やしていけば、両方の手を使えるようになるでしょう。おはしやハサミの使い始めには、右手での使い方を教え、右手で訓練していくのがおすすめです。

少し大きくなった子どもなら、書道やそろばんなど右手を使うことを基本とする習いごとに通うのも、右手を使う練習になるかもしれませんね。

左ききを矯正する際に心がけてほしいのは、子どもに大きな緊張やストレスを与えないように、ということです。夜尿症などの神経症やチック症になったり、吃音症になってしまうこともあります。

これらの症状を治そうとして、子どもがより大きなストレスを感じてしまえば、元も子もありません。

もし、左ききの矯正がうまくいかなくても、子どもの個性として尊重し、優しく受け入れてあげてくださいね。「字がきたない、書くのが遅い、工作も不器用」といったこともあるかもしれませんが、これらは左ききにかぎったことではありません。その子らしさなんだ、とあたたかく見守っていただければと思います。

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