早くから抜け出すために大切なこと~今の親を取り巻く環境~

大日向雅美
2023.03.16 10:15 2023.03.15 15:50

早くが子どもから奪うもの

子どもを抱っこする母親

「早く」と言われ続けることで、子どもは、どんな力を失ってしまうのでしょうか。


・待つ力
親の「早く」に応えているうちに、子どもは「早く終わらせることだけが大切」だと、自然に思うようになります。そのため待つことを嫌がり、待たされるとイライラするようになるのです。

 

・じっくり取り組む力
常に急かされていると、自分でじっくり考えたり、時間をかけて何かを成し遂げる力が育ちにくく、物事をおざなりにしがちです。少しうまくいかなかっただけで、すぐ投げ出してしまう子になる可能性があります。

・想像する力
一方的に指示されて動くクセがつくと、周りのことが見えなくなり、そこに至るまでの経緯や、相手の気持ちを想像できなくなります。物事をいろいろな角度から捉えられず、思いやりの心も育たなくなってしまいます。

子どもに早くを求めるようになった理由

一億総イライラ時代と言われる現代。インターネット社会が生み出す便利さとは裏腹に、今、お母さんたちを取り巻く環境は大変になっています。

私たちの生活は、情報化社会になってから、大きく変容しました。携帯電話やスマートフォンの普及により、いつ、どこにいても誰かと連絡が取れるようになり、インターネットの利用で、一瞬にして物事が片づくことも増えました。

まさに私たちは、スピードを要求される時代に生きているのです。子育ても、いつの間にか、そのスピードの渦に巻き込まれてしまいました。本当は、わが子とじっくり向き合って子育てをしたいのに、それが難しくなっているのです。

人と簡単につながれる社会であるはずなのに、なぜか孤独を感じる、生活は昔に比べ快適になったはずなのに、いつもバタバタと何かに追われている……。そんな時代の中で、お母さんたちは、日々頑張って子育てをしているのです。