子どもと向き合えず、しんどい~子育て相談室
子どもがママべったりで、育児がしんどいと感じている相談者。日本ベビーコーチング協会理事の斉藤孝子さんが、子育ての悩みに答えます。
※この記事はWEBサイト「PHP INTERFACE」に掲載されたものです。
斉藤孝子(さいとう・たかこ/日本ベビーコーチング協会理事)
1963年生まれ。日本ベビーコーチング協会理事。1990年から1992年の2年間、衛星チャンネルで公開授業を放映。各種雑誌での執筆の傍ら、幼稚園などの研修や教材開発を手がける。かぞくの雑誌「きらら」、シングルエイジ教育誌に連載中。「幼児は表現の天才」(アドア出版)「母と子と先生と」(創教出版)「生き方の原理原則を教える道徳教育」(明治図書)などにも執筆。2児の母。
ママにべったりの2歳
2歳8ヶ月男児と5ヶ月の娘がおります。上の子がとにかくママべったりで、一日中はりついてトイレもママと、御飯も食べさせて、一緒に遊んで、といった状態です。後追いまでする始末で、せめて一人遊びが出来てほしいと切に願っております。正直しんどいです。
自分なりに原因を考えたところ、私に問題があるようです。
子は可愛いし愛していますが、一緒に遊んだり向き合うのが苦手なのです。家でブロックを作っていても、公園で砂場にいても、楽しく思えず「私なにやってんだろう」と虚しくなるのです。無理して付き合ってる感がでてくるのです。勿論、そんな自分が嫌です。
育児本を読みあさり、反省して「ああしよう、こうしよう!」と思うのですが無理している自分がいて結局解決しません。息子は敏感に私の気持ちを察してのことなのでしょう。このままでは心の発達に悪影響を及ぼすのではないか、思春期に何らかの形で爆発するのでは、と心配でなりません。
かといって保育園に入れたり、人に預けるのは嫌で自分で育てたい、という気持ちは強いのです。何だかとっても空回りしているようで育児がいつも辛いんです。私はどうすればよいのでしょうか…
(26歳、女性)
斉藤孝子先生からのアドバイス
お子さんのことを「可愛く思い、愛している」。お母さん、これだけで充分!一緒に遊んだり向き合ったりすることが苦手とありますが、当たり前ですよ。保育士でもない大人が始めて体験することなのですから、苦手はあって当然です。
お子さんが不安になってママべったりになるのは、「こんな自分はいやだなあ」「子育てってしんどいなあ」と思うその雰囲気をお母さんが言うようにお子さんは、察しているからに過ぎません。
もう少し、肩の力を抜いておおらかな気持ちで接していけば、きっと、苦痛以外の楽しさも見えてくるのになあと思いますが、きっと、今のお母さんにはいっぱいっぱいなのでしょうね。お子さんを自分から離そう離そうとすればするほど、お子さんは後追いしてくることでしょう。
実は、お母さんと同じことを思っているお母さんも視野を広げてみるとたくさんいるものですよ。あまりご自分を責めないで!思い切って、ママさんサークルにあえて参加してみるのもいいかもしれません。グループの中にお子さんもいることで、友達との遊びの楽しさを体得していくと自然と離れていくかもしれません。
子どもと遊ぶことだけが母親の仕事ではありません。十分にお母さんは母親としての愛情を持ち、注いでいるはず。それが根底にあれば、子どもの心の発達に影響をおよぼすことはないですよ。
離そう離そうとせず、「ママは○○ちゃん、大好き!」と無条件に抱きしめてあげてくださいね。がんばって!