6歳までが勝負です!才能の芽がグングン育つ「脳の鍛え方」

成田奈緒子

(3)論理思考の土台を作って、心を強くしよう

前頭葉は、論理思考や計画性などを駆使して問題を解決し、社会でうまくやっていくために必要な脳の部位です。

最終的に完成するのは18歳頃ですが、幼児期から周りの大人が、論理的な捉え方を言葉にして伝えていくことで、子どもの脳にも論理的な思考が作られていきます。

例えば、「まだ3時だし、心配しなくても大丈夫。次の電車に乗れば間に合うよ」「お金が足りないから、今日はジュース買えないね」というように、そうである理由、物事の経緯を文章にして正しく伝えましょう。

また子ども自身にも、「ジュース」だけではなく「ジュースください」と言わせるなど、きちんとした文章で自分の意思を正確に伝えさせる習慣をつけることが大事です。

【実践すると脳は……】論理思考+前向き思考が育つ
学習に大切な論理思考が得意になります。それだけでなく、怒りや不安などネガティブな感情が起こった場合にも前頭葉を働かせ、「~だから大丈夫!」と自ら安心を作れる脳へと育ちます。

【子どもはこう変わる!】心が安定し、親を信頼する
大人から論理をきちんと伝え、子どもも的確に意思を伝えることができると、子どもの情緒が安定し、相互信頼が生まれます。すると、思春期以降も何でも親に話せる子になります。

日々の暮らしが要です!脳を育てる親子習慣

子どもとの時間を大切にし、一緒に楽しく過ごすことで、心も脳も元気に育ちます。

■親子で”朝活”を始めよう

睡眠中に脳内でシナプスが整理されるので、朝は頭がすっきりした状態になります。ですから起床直後は脳を育てるチャンスです。

親子で朝陽とともに起床し、散歩や料理を一緒にしたり、会話を交わしたりして朝の活動を充実させましょう。親子そろって脳がグングン育ちますよ。

■言葉を引き出す会話を

例えば絵本を読んだ後に、「おもしろかったね」だけでは会話にはなりにくいでしょう。

でも、「くまさんのおうちはどこだった?」「お山だよ」「おじいちゃんが待っているのかな?」「違うよ~ママが待ってるんだよ」などと子どもの言葉を引き出すような会話を心がけると、脳をたくさん刺激できます。

■食事中はテレビを消そう

テレビは脳に強い光と音の刺激を与えます。すると食事からの五感の刺激(匂い、味、色、音、温かさ)がまったく入らず、古い脳が育ちません。

それだけではなく、お箸を使ったり会話をしたりという新しい脳への刺激も減ります。脳育てのためには食事時のテレビはNGです。