ガミガミしなくてOK!感情的にならずに上手に伝えるヒント

園田雅代

ガミガミ言いがちなよくあるシーン別 伝え上手になるヒント

子どもだって、お母さんを怒らせるつもりはないのです。上手にお母さんの思いを伝えて、お互いがイライラしないようにしましょう。

【シーン1】忙しい朝に限って、グズグズ、ダラダラ

朝は大忙しなのに、なかなか起きないし、仕度もグズグズ、ダラダラ。「遅刻しちゃうから歯みがきして、ごはんを食べて、お着替えして!」との思いで、「早くしなさい!」と怒ってしまいます。

・伝えるヒント:時間を「視覚化」する工夫を

時計がまだ読めない3歳の子には、時計にシールをいくつか貼って、「時計の長い針が、あのシールのところにくるまでにお洋服を着替えてね」「このシールのところまできちゃうと、遅刻しちゃうよ」など、いつまでに何をしたらいいかがわかるように時間を視覚化してみましょう。

歯みがきや朝ごはん、着替えなどの項目で「お仕度表」を作るのも1つの方法です。仕度ができるごとに子ども自身にシールを貼らせ、早く全部できた日は好きなDVDを晩ごはんの時間まで観ていいことにするなど、ごほうびをあげるのもOKです。

7歳の子は時間感覚が育っていますから、余裕があるときに、時間を守る大切さや理由について説明して、親子で確認するといいでしょう。

【シーン2】モノを散らかして片づけない

「片づけてね」と何回言っても片づけないし、片づけ箱を用意しても効果なし。「ヤダ!」「わかったよ、うるさいな」と言われて思わずカチン! 大声で怒ってしまいました。

・伝えるヒント:3歳ではゲーム感覚を取り入れ、7歳には説明をして意見を聞く

片づいていると気持ちいいことが3歳ではなかなかわからないので、お片づけが楽しくできるように「○○ちゃんがお片づけするとき、お母さんも洗い物をするから、どっちが早くできるか競争だよ。よーい、どん」とゲーム感覚を取り入れるとよいですね。

その際には「どっちがきれいにできたかも競争ね」と、きれいにお片づけができるような言葉かけもしましょう。

7歳なら、どうして片づいているほうがいいのかを言葉で説明すると理解できます。「お母さんも周りが散らかっていると、これやろうかなと思ったときに気が散っちゃうの。

宿題とか勉強するお部屋もきれいになっていたほうがいいと思うんだけれど、どう?」と片づける理由を話して、意見を聞いてみましょう。

ただイライラしていると、説明の途中で怒ってしまうことも。気持ちにゆとりがあるときにしてください。

【シーン3】電車の中や、スーパーマーケットで騒ぐ

お出かけで電車に乗ると車内で騒ぐから「静かにしなさいっ!」。帰りに寄ったスーパーマーケットでも「これ買って!」と大声でダダこね。もうイヤ…。どうして騒ぐの?

・伝えるヒント:3歳には情に訴え、7歳ではプライドをくすぐる

乗り物に乗って興奮したり、反対に退屈して大声を出すことがあります。気が紛れるように子どもの好きなおもちゃや絵本の用意を忘れずに。

また、きょうだいや友だちとのお出かけはいつもより興奮しがちなので、前日に「うれしくなっちゃうかもしれないけれど、電車の中で大きな声は出さないでね」と、約束をして、騒ぎ始めたら「お約束したよね」と思い出させます。

スーパーマーケットなら、「騒いだり走ったりすると、人にぶつかってケガさせちゃうよ」「モノを壊したり、落としたりしちゃうよ」など、してはいけない理由を具体的なシーンで説明した上で、3歳の子には「ぶつかった人がケガしたらかわいそうだよね」「○○も転んだら痛いよね」と情に訴える言い方を、7歳には「もう7歳だもんね。守れるよね」「静かにしていられたらかっこいい(ステキ)よ」とプライドをくすぐる言い方で伝えると効果的です。