自分で決められない娘~子育て相談室

高橋愛子

高橋愛子先生からのアドバイス

「自分で決めて大丈夫」という安心感を育てましょう。

自分では何もできず、何でもお母さんが手伝っていた幼児期は終わりました。これからはお子さんの自主性を重視し、見守ることが大切です。

あなたが気づかれているように、小さい頃からお母さんが全部決めてしまい、お子さんに選択させてこなかったことが、今のお子さんの性格を育ててしまったのでしょうね。お子さん自身は「お母さんの言うとおりにしないと自分は何もできない子」と思ってしまっているのかもしれません。

でも今からでも遅くはありません。お母さんがこうして気がつかれたときがチャンスです。これからは命にかかわること以外はすべて、お子さんに決めさせ、自分で判断して行動できるように、上手に導いていきましょう。

自主性をもたせるには、自分のやること、決めることに自信がもてるようになることが大切です。それには「これでいいんだ」という安心感が必要になります。

着ていく服にしても、お友だちとの約束にしても、「選ぶのはあなたよ。あなたの選択は何も間違っていないから、大丈夫!」と、まずは安心感を育てるところから始めてください。

そのうえで「あなたが自分で自分のことを決められたので、お母さんはとっても嬉しい」と、喜ぶ気持ちを伝えましょう。

◎「どちらを選んでも、あなたは間違ってないよ」

「あなたはどうしたいの?」と聞いても黙ったままなのは、判断に自信がもてないでいるのと同時に、考えないですむ習慣がついてしまったからかもしれません。

そんなときは「今まではあなたが何もできない子とお母さんが決めてしまって、あなたが自分で選ぶ楽しさを取り上げてしまっていたのね。ごめんなさい。だから急に決めろと言われても不安なのは当然だね」と、まずお子さんの不安な気持ちに共感してみましょう。

さらに「もう3年生で大きくなったのだから、自分の気持ちで堂々と決めてごらんなさい」「お母さんも、いろいろ迷っちゃうときがあるから、あなたの気持ちはよくわかるわ。でもどちらを選んでもあなたは間違ってないよ」と、ひと言ひと言丁寧に伝えて安心させてください。

それを続けていけば、お子さんはきっと安心して自分を信じる力が増し、自立していかれますよ。ぜひ、試してみてください。