断乳したいけど、オッパイをあげないと寝てくれない!~子育て相談室

斉藤孝子

斉藤孝子先生からのアドバイス

お子さん一人一人によって、断乳の時期は違いますね。1歳ですんなり断乳できる子もいれば、3歳になっても出来ない子もいます。

また、専門家の方々の主張もいろいろです。無理やりの断乳すると、おっぱいを通して積み上げてきた信頼を断ち切る事になるから、卒乳を待つという考えの方もいれば、いつまでも授乳していると、食が細くなったり、虫歯の原因にもなるから、断乳は1歳半までにすべきだという方などなど…。

さて、お母さんのお考えはいかがですか。

実は、私もたしか2歳頃まで授乳していたような気がします。1歳5ケ月頃からは、栄養の上から母乳を飲み続ける必要はないということは重々わかっていました。

2歳での母乳は、空腹だからほしがるのではなく、抱かれて甘えられた安心感(お母さんに愛されているという居心地の良さ)を体感しているような気がし、飲ませていたのです。

しかし、翌年は入園という時期を迎えることもあって、思い切って覚悟を決めて、止めたという経験があります。

さて、断乳というと、いっぺんに母乳をやめるように思いがちですが、そうではなく徐々に量を減らしていきましょう。まずは、昼間の授乳から止めることです。

お子さんには、今もお母さんがしていらっしゃるように、やさしく、「おっぱいが痛くてあげられないの。」などと、何か理由をつけて母乳があげられないことを説明しましょう。お子さんは、ぐずったり大泣きしたりするでしょう。

でも、止めると決めたら、決して子どもの要求に応じないことが大切です。お母さんもつらいですね。でも、お母さんが絶対に妥協しないことさえ守りぬけば、次第にあきらめてくれるようになります。言い聞かせてもやめてくれないのはわかりますが、そこで、負けたらだめです。断乳は、お母さんに強い意思と覚悟があるかということにつきます。

しかし、母乳をむりやり止めないことが、お子さんにとって大切なこととお母さんが考えているのであれば、話は別なのです。卒乳を待つことで、簡単にできた例もたくさんあります。

例えば、

・3歳になって、おっぱいを飲んでいたら、お友達に指摘され、それ以降、恥ずかしいと止める事が出来た。

・妹が生まれてからも飲んでいたが、「おいしくないね。」と言って、飲まなくなった。

など。

最終的な判断は、お母さんですが、もし、私だったら、2歳10ケ月なので、強い意思をもって断乳にのぞみます。

母乳の回数を減らしていくと同時に、お子さんとのスキンシップをたくさんとれるよう意識した遊び(ひざの上での絵本読みなど)を増やします。いっぱいスキンシップをとりながら、断乳に挑戦してみてくださいね。