子どものモチベーションを上げる!「嫌なこと」を「楽しいこと」でサンドイッチ

shizu

大人にも応用できるかも!?面倒くさがる子どものモチベーションを上げるコツをご紹介します。

※本稿は、shizu著『言葉がけひとつで行動が変わる! 子どもの叱り方・伝え方』より、一部を抜粋・編集したものです。

shizu(ASD発達支援アドバイザー)
親子で場面緘黙の経験を持ち、長男が3歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断される。その子育て経験とASDの子どもへの訪問療育での学びから『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)を出版。20万部となる。他に、『「言葉かけ」ひとつで行動が変わる!子どもの叱り方・伝え方』(PHP研究所)、『発達障害の子と親の心が軽くなる ちゃんと伝わる言葉かけ』(KADOKAWA)、ブログ「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉」。

「望ましい行動」をモチベーションでサンドイッチする

登園、登校前の朝の準備など、なかなか子どもが動かずに気持ちがイライラするときは、子どものモチベーションを上げる工夫をしましょう。

例えば大人でも、仕事終わりの一杯のビールを楽しみに、お給料日を楽しみに、仕事をすることがあると思います。一杯のビール、お給料が旦那様にとって「モチベーションを上げるもの」「がんばった行動の結果、得られるもの」となるわけです。

私たち主婦も、1年365日、特に誰にもほめられることもなく、それなりに(?)家事や育児、夫や家族のお世話をがんばっています。自分へのご褒美を有効に利用しましょう。

「行動のあとの結果に楽しいことが待っている」と思うと、モチベーションが上がります。面倒だな、やりたくないなと思ったときは、そんなモチベーションの仕組みを利用した「サンドイッチ式」がオススメです。

サンドイッチ式とは、やりたくないこと、苦手なことの前後に、好きなこと、心地よいことをサンドイッチのように挟んでセッティングすることで、モチベーションを上げる方法です。例えば、私が衣替えに取り組むときの気持ちの変化です。

「ああ、衣替えやりたくないなぁ」 (苦手なこと)
→「よし、がんばって終わったら、大好きなドラマ見るぞ」 (目標・プラスイメージ)

「でも、やりたくないなぁ」
→ 「そうだ、大好きな嵐の音楽聞いて、始めよう!」

1.初めに好きな音楽をかけて気分を上げて取り組みやすくする(気分がいいこと)
2.気分が上がったので、面倒な作業に取り組みはじめる(苦手なこと)
3.終わったら、大好きなドラマの録画を見る(ご褒美・楽しみなこと)

2の苦手なことを、1と3の楽しい、気分がいいことでサンドイッチします。

また、子どもが歯を磨きたがらないときってありますよね。そんなときにも、サンドイッチ式は役に立ちます。

絵本が好きな子なら、絵本をまず1冊読んであげます。「次はどれにしようか?」と次に読む本を決めたら、「じゃあ、この本を読む前に、先に歯を磨いちゃおうよ。歯を磨いたらまた読もう」と誘うのです。

子どもは、すでに1冊絵本を読んでもらって満足していることと、次も読んでもらえることを楽しみに、比較的抵抗なく歯を磨いてくれると思います。

お布団の上で相撲をとり、1回終わったところで「続きは歯を磨いてからね」などと誘ってみると、喜んで実行してくれたこともありました。

言葉がけひとつで行動が変わる! 子どもの叱り方・伝え方(PHP研究所)
怒鳴ってばかりの毎日、子育てのガミガミ、イライラはもう卒業。子どもにしっかり伝わって、「困った行動」がみるみる改善する言葉がけの具体例をわかりやすく紹介します。