子どもの頭脳スペックを上げる! 5つのマジックワード
【1】「要するにどういうこと?」
(類似した問い:「ひと言で言うと何?」「簡単に言うと何?」)
これは、具体的な内容をまとめさせるときに使います。
子どもの話は、結構個別具体的なことが多いですね。見たまま、経験したままを話す傾向にあるので、「要するに?」と言って簡単にまとめさせるのです。これは国語の読解力問題や要約問題でも威力を発揮します。
【2】「例えばどういうこと?」
(類似した問い:「例をあげるとどんなこと?」「過去に経験したことで言うと何に似ている?」)
これは、抽象的な内容を、わかりやすく具体的に説明させるときに使います。子どもが何か漠然としたことを言った場合、「例えば?」と聞いてあげましょう。すると、相手にわかりやすく伝えるための具体例を考えるようになります。
「要するに?」⇔「例えば?」の関係は、抽象⇔具体の往復をさせることなのです。これだけで、とてもわかりやすい話ができ、論理的になっていきます。
ついでにお話すると、いわゆる賢い子は、話の抽象度の高いことが理解できる子なのです。このように具体⇔抽象をやっていると、自然と国語の読解力が高まっていくというおまけまでついてきます。
抽象度という難しい言葉を使いましたが、抽象度が高いとは、こういうことです。ものごとを上から俯瞰的に観ることができる高さのことです。もっとわかりやすくいうと次のようなことです。
木村さん家のチワワ、山田さん家のチワワは、この段階であれば抽象度が低く(具体的)、このような段階では、「うちのチワワが可愛い」とか比較・争いが起こります。しかし、これを一段上に抽象化すると、「チワワ」というカテゴリーになります。つまり同じチワワということです。
しかし、今度は石川さん家のトイプードルが登場します。するとまた、比較・争いが生まれます。しかし、抽象度をあげてみると、どちらも「小型犬」というカテゴリーです。
つまり、木村さんも石川さんも「小型犬」という同じカテゴリーの犬を飼っていることになります。このようにして、上に上がっていくことを「抽象度が上がる」といいます。すると、上から見ると下にある「同じ部分(共通部分)」と「違う部分」がよくわかるようになるのです。
しかし、抽象度が低いと、違いしか見えず、いつまでも共通部分(コツ)がわからないのです。勉強でいえば、抽象度が低い子は、問題集にある問題はすべて違っている問題と認識し、抽象度が高い子は、全体の共通部分をつかむため、勉強が楽なのです。
この抽象度を上げたり、下げたりできる人のことを一般に「賢い人」というのです。ですから、そのために、「要するに?」「例えば?」という問いかけをしてみるといいでしょう。