親の押し付けでは育たない「子ども自身の強さ」とは?
底力を支える6つのキーワード
子どもの強い心を育てる上で、身につけさせたいことがあります。
ぜひご家庭でも意識してみてください。
1 へこたれない心
世の中は、自分の思い通りにいくことばかりではありません。むしろ思い通りにいかないことのほうが多いでしょう。また、どんなにがんばっても失敗することはあります。その時、落ち込むのは当然。でも、ぺしゃんこになったままでは生きていけません。この壁を何とかして乗り越えよう、またがんばろう、と立ち上がる力が必要です。
2 社会の一員としての自覚
成長し、社会に出ていくと、他者と協力し合える力は欠かせません。社会の一員としての自覚を持つきっかけとなるのが、幼稚園や保育園、そして多くの友だちと学び、遊ぶことになる小学校入学です。
親、とくに母親は子どもが何歳になっても「この子は私のもの」と思いがちですが、子どももひとりの人間です。幼い頃から、きちんと尊重しましょう。
3 自己肯定感
強い心を育む鍵となるのは自己肯定感を持てるかどうかです。自己肯定感というのは「自分は大切な存在なんだ」という実感、つまり自分に対する自信のこと。自信は生きるエネルギーですから、これがあれば何があってもくじけない、ふんばりのきく人間になれるのです。また、他者に対しても信頼感を抱くことができます。
4 知的好奇心
考える力を伸ばしてくれるのは、旺盛な好奇心です。たとえば、自分の鼻を触ってふと「鼻はどうしてにおいをかげるのかな?」と思う。
するとその「どうして」を解くために自分で考えたりママに聞いたり、他に詳しそうな人に聞いたりしながら考えをまとめて、答えを出します。それが「考える」トレーニングになるのです。
5 自発的・自立的・自律的に探求する力
社会の一員として生きていくために、基本となるのは「自分のことは自分でする」という姿勢です。
つまり、自分自身の頭で考え、判断して行動するということ。それがまさに自発的、自立的な力です。自律的な力とは、自分の心をコントロールする力のこと。他者との関係の中では、怒りや憎しみを抑える力が必要なのです。
6 夢を叶えようとする力
「ヒーローになりたい」「ああしたい、こうしたい」という夢や希望といった、いい意味での欲望は、生きていく原動力となります。夢を叶えるためなら多少の困難も歯を食いしばって乗り越えられる、へこたれない心が育つのです。また、自分がやりたいことを実現するために、自分で調べ、自分の頭で考える「自学力」が身につきます。