子どもは短気・ジコチューであたりまえ…親のイライラが消える考え方
子どもだって1人の人間です。親と違う気持ちや考えをもっていますから、短気だったり自己中心的に見えたりするのも当然と考えましょう。
【筆者紹介】高祖常子(こうそときこ・子育てアドバイザー/キャリアコンサルタント)
資格は保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級ほか。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。育児情報誌miku編集長に就任し14年間活躍。認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事ほか、国や行政の委員を歴任。著書は『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。
※本記事は『PHPのびのび子育て』2020年6月号の特集【乱暴な子、わがままな子にしない育て方】より、一部を抜粋編集したものです。
◆気負わないことから始めよう
子どもが言うことを聞いてくれないときは、「どうして友だちにおもちゃを貸してあげられないの!」「なぜ、さっさと片づけないの!」などとイライラが募りますよね。
親のほうは、さほど意識せずに「おもちゃは仲良く使う」「今、片づけて、次に○○をする」など、いろいろな自分の基準や時間管理、段取りを考えて、子どもに伝えています。でも、それはあくまでも親の考え方や基準です。子どもにも子どもなりの気持ちや考え方、時間の流れがあります。
「なんでも子どもの言うとおりにしよう」と言っているわけではありません。親とは違う気持ちをもっているということを認めることから始めましょう。
「おもちゃを使いたいんだね」「まだ片づけたくないんだね」と、子どもの気持ちを大事にすると、子どもの自己肯定感が育まれていきます。
大切なのは、子どもの気持ちを否定しないということです。親と子どもの希望が食い違っていると、イライラして、つい怒鳴りつけたくなることもありますが、子どもの気持ちは尊重し、次の行動をどうするかは、子どもと相談して折り合いをつけていきましょう。
◆イライラの手当てをしよう
親が自分を客観的に見つめることは、とても大事です。イライラするのはどんなときか、考えてみましょう。
「時間がないとき」「やることがいっぱいのとき」「疲れているとき」など、きっといろいろな場合が思い浮かぶと思います。可能なものは手当てをしましょう。
自分が疲れていたり、よく眠れていないなら、一時預かりやファミリーサポートを使ったり、パートナーに協力してもらって休息時間をとるなどの方法があります。
また、心の余白をもてるように、1日の時間配分や、やるべきことを軽減できないか(買い物なら、まとめ買いをしたり、ネットスーパーを使うなど)も見直してみましょう。