部活をしていても成績が良い子に共通する「睡眠のルール」

國立拓治
2023.04.18 12:07 2023.04.18 06:00

バスケットボールの試合

國立拓治さんは、中学の勉強には中学特有のコツがあると語ります。
國立さんが生み出した「[くにたて式]中学勉強法」は、「勉強の本質」を確実に定着させたうえで、「正しい勉強法」をしっかり実行していく、中学生のための指導法です。
本稿では、中学生が、勉強と部活を両立させる方法について紹介します。

※本稿は國立拓治学年順位アップ率96.6%! [くにたて式]中学勉強法(大和出版)から一部抜粋・編集したものです。

國立拓治(株式会社さくらクリエイト代表取締役)
1974年愛知県春日井市生まれ。大学卒業後、大手学習塾に勤めた後、2005年に「さくら個別指導学院」を開校。2019年より公益社団法人全国学習塾協会の理事も務める。

勉強と部活を両立させている子の共通項

学生

勉強と部活を両立させることに苦戦しているとき、高校生のように「うまく両立ができないから部活をやめる」などという解決策をパッと選べないのが中学生です。

「原則自由参加」という名目の部活ですが、日本特有の「部活は3年間やり遂げるもの」という空気感が強く、簡単に部活をやめるわけにはいかない状況の子も多いことでしょう。

そんななか、私は生徒たちの様子を20年以上にわたって見てきて、勉強と部活を両立させている子には、皆に共通する部分があることを感じています。

それは、大きく2つです。

① 規則正しい生活を送っているため、睡魔が襲ってこない

部活を終えて疲れた身体で塾に来ても、成績のいい子たちは決して眠そうな顔を見せません。休み時間であっても、机に伏して寝るといったことが、ほとんどないのです。

「成績のいい子が塾でウトウトしないのはなぜだろう? 休み時間に仮眠をとることもないのはなぜだろう?」

こんなふうに疑問に思った私は、生徒たちにその理由を聞いて回ったことがあります。

そして、そのときに知ったのです。

勉強が得意な子たちは、どの子も生活リズムが整っていて、もれなく「早寝」だということを。

たくさん栄養をとって勉強と部活をし、睡眠もしっかりとっている──。

このようにしているからこそ、ベッドに入るそのときまで睡魔が寄りつかず、結果として勉強も部活もムリなく両立できているのです。

それに対して、学校や塾で居眠りをしたり休み時間に机に伏して寝たりする子は、日常的に睡眠時間が足りていません。自分の意志に反して寝てしまうというのは、身体が睡眠を欲しているというサインですからね。

おそらく夜更かしをしたり、学校から帰ってすぐに寝入ってしまったりして、生活リズムを崩してしまっているのでしょう。

力があるのにもかかわらず成績にバラつきがあるという子は、たいていここに問題があります。体調に波があるから勉強の取り組みに波が出て、成績にも波が出るのです。

というわけで、まずは「規則正しい生活」が勉強と部活を両立させている子たちの最大の共通項です。