高校入試の勉強はいつから始めるべき? 人気講師が重視する「中3の0学期」
2学期の追い込みで取り組むべき入試勉強
長い夏休みを終えて2学期に突入し、中学生活が再開──。この時点で、都道府県の多くでは公立高校入試まで残り6カ月ほどとなります。入試勉強の後半戦のスタートです。
2学期に入ってから部活がなくなり時間のゆとりは少しできるものの、中間・期末テストも気が抜けない時期です。
ここから、どう勉強していくべきか? 「入試追い込み期に取り組むべき勉強」について確認をしていきましょう。
まず、秋から取り組む入試勉強について一番大切なのは「時間の確保」です。当たり前のことですが、そのためにはこの作戦しかありません。
部活をしていた時間を、そのまま勉強する時間にあてる──。
授業後から夕食までのポッカリ空いた時間を、そのまま勉強時間にするのです。部活が夏で引退になるのは、入試の勉強をしてもらうための配慮ですよね。それをきちんと受け止めて、勉強の実行を目指します。
とはいえ、これが実際にはなかなか難しいのです。
私の塾では自習室を平日は15時から開放していますから、やる気に満ちあふれている中3生は、9月以降は16時頃から我先にと自習室にやってきます。もはや「自習部」という部活に再入部したかのようです。
いま、ご紹介したのが理想の展開です。部活が授業後にすぐ始まるように、帰宅後、一息つかずにそのまま勉強に突入していきましょう。
次は、「実際に取り組む内容」についてです。
秋からの入試勉強の主役は「社会」「理科」です。暗記要素の大きなこれらの教科は、入試に近い時期に繰り返し取り組むことで、入試当日によどみなく頭のなかから記憶を取り出せるようにすることを目指します。
入試では社会も理科も、学んできた単元がバランスよく出題されるようにつくられているケースが多くなっています。
社会ならば「歴史」「世界地理」「日本地理」「公民政治」「公民経済」の5分野。
理科ならば「物理分野」「化学分野」「生物分野」「地学分野」の4分野。
単元ごとのつながりはありませんから、自分の好きな分野から取り組んでいけます。好きな分野から取り組んで勢いを出すのも1つの手段。苦手な分野を先に攻略して、早く心にゆとりをもつというのも1つの手段。
自分の性格に合わせて取り組んでいきましょう。
なお、2学期の勉強は中間・期末テスト勉強と入試勉強を半々で並行して取り組み、テスト2週間前には入試勉強を完全にやめて、いつもの中間・期末テスト勉強のスケジュールにします。
そうすることで、内申点を確実に稼いだうえで、その後の入試勉強にしっかり取り組む、というのがおすすめの流れです。
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