親の手助けも重要…中学生が「勉強を習慣化」する方法

國立拓治

「やる気」に頼らずに勉強をしていけるようになる5つのコツ

それでは、やる気に頼って勉強をしてしまっている人たちへ、習慣に頼って勉強をしていく方法を具体的にお伝えしていくことにしましょう。

これからお話しするのは、私の塾の生徒たちに効果があった方法を、私の塾に通っていない人でも実践できるようにアレンジしたものです。

具体的には、自分自身で取り組むべき3点と、できれば保護者にサポートしてもらいたい2点の計5つになります。

① 勉強時間を固定する!

まずは、家庭で勉強に取り組む時間帯を固定します。基本的には、いつも宿題に取り組んでいる時間帯に固定するといいでしょう。

② 宿題をする力を借りて「自分勉強」を毎日5分やる!

学校の宿題に取り組む強制力を利用して、宿題後に5分でいいので、毎日、「自分勉強」(本記事では、宿題以外で自ら取り組む勉強を「自分勉強」と呼ぶことにします)に取り組んでいきます。

5分というのは、「どんなことがあったとしても、最低限、これくらいの時間は取り組めるだろう」という考えから決めた目安です。まずは、ここを最低ラインとして、さらに長い時間を目指しましょう。

大切なのは、「5分」ではなく圧倒的に「毎日」のほうです。「毎日」が定着してから時間を延長していくことをおすすめします。

③ 学校配布教材を習ったところまで日々進める!

「自分勉強」でやる内容は「学校配布教材を習ったところまで進める」にしておきます。

④ 誘惑をコントロールする!

これは保護者にサポートしてほしいところです。①で決めた時間になったら、本人が勉強に入りやすいように、スマホなど本人にとっての誘惑の源を回収してください。

⑤ 学校配布教材の進捗点検をする!

これも保護者にサポートしてほしいところです。本人が学校配布教材をきちんと進めていないように感じられた場合は、「毎週末の土曜」に学校配布教材の進捗を点検してください。

これを行うことの意味は、平日に完成を目指しつつ、やり損ねた教科があれば週末に取り組んで完成してもらうところにあります。このタイミングで「点検が完了するまで○○を禁止」といったルールを加えると、本人の真剣度がアップします。

以上が、習慣に頼って勉強をしていくための方法です。

ここでは5点のコツを示しましたが、保護者のサポートなしで挑戦してみる人は、最初の3点だけ実践することをおすすめします。自分1人での挑戦に挫折しそうなときに、保護者に頼んでラスト2点のコツを追加するといいでしょう。

さあ、さっそく今日から習慣に頼った勉強のスタートです。決めた内容を書いておきましょう。

「家で勉強するのは夕食(前・後)の○○時から!」
「学校配布教材は習ったところまで日々進める!(土・日に点検する!)」

保護者の協力を得るべく、決めた内容は保護者にも伝え、書いて目に見える場所に貼るといいでしょう。

やる気に頼らず習慣に頼る──。

これは勉強に限らず、ものごとを成し遂げるうえでの最大のコツなのです。