内申点の合計で変わる! 中学3年の「高校入試勉強スケジュール」の組み立て方
そもそも高校入試とはどんな試験で、どのように勉強を進めていけば良いのでしょうか? 國立拓治さんが、高校入試勉強の全体像と、学力別の1年間のスケジュール例をご紹介します。
※本稿は國立拓治著『第一志望合格率90.4% 〔くにたて式〕高校入試勉強法』(大和出版)から一部抜粋・編集したものです。
國立拓治(株式会社さくらクリエイト代表取締役)
1974年愛知県春日井市生まれ。大学卒業後、大手学習塾に勤めた後、2005年に「さくら個別指導学院」を開校。2019年より公益社団法人全国学習塾協会の理事も務める。
最初に「高校入試勉強の全体像」をつかんでおこう
さっそく「高校入試勉強法」について詳しくお伝えしていきたいのですが、いきなり勉強に取り組むのはまだ早いです。部活でもそうですよね。テニス部に入ったからといって、実際にラケットを握らせてもらえるようになるのは、入部してしばらくしてからです。
それと同様に、この本でも具体的に勉強法についてお伝えする前に、先に知っておいてほしいこと、先に準備しておくべきことを、本稿で見ていきます。
それでは、入試前にしておきたい準備についての話をしていくことにしましょう。
「そもそも高校入試って何?」
「入試勉強って、何をすればいいの?」
こんなふうに思っている中学生はたくさんいることでしょう。もっと言うと、この最初に知っておくべきことを確認できぬままボンヤリと高校入試を終えてしまった人たちもたくさんいると思います。
そんなことにならないためにも、あなたにはぜひ、入試勉強を始める時点で、このことについて、次図の「高校入試勉強の全体像」とともにしっかり確認しておくことをお勧めします。
さて、先ほどの2つの疑問への答えですが、私は以下のように考えています。
「高校入試とは、いわばテスト準備期間1年の全範囲テスト」
「高校入試勉強は『3年間の復習』『過去問演習』『弱点復習』の3つをする」
まず「高校入試」というのは、もちろん「高校に入学するための選抜テスト」なのですが、テストの部分だけに注目してみると「でかい定期テスト」と言えるでしょう。
テスト範囲は習ったところすべてで、準備期間が1年ほどあります。
つまり、同じ都道府県内の同級生たち数千・数万人と一緒に受験する大規模な定期テストですよね。そして「高校入試勉強」は、そこへ向けた勉強で、やることは3つだけです。
覚え直すための「3年間の復習」、仕上がりを確認する「過去問演習」、過去問であぶり出した弱点に対して行う「弱点復習」の3つです(前掲の図参照)。
また、「学んだ成果を試す機会があること」という観点からすると、「部活」も「定期テスト」も「高校入試」も、すべて同じ流れになるはずです。
部活は「基本練習」から「練習試合」「弱点練習」を繰り返し「大会」という流れ。定期テストは「覚える」から「解く」「直す」を繰り返し「テスト」という流れ。
高校入試もこれらと一緒ですよね。そう、「3年間の復習」から「過去問演習」「弱点復習」を繰り返し、「入試の当日」を迎えるという流れなのです。
したがって、高校入試は部活や定期テストと同じイメージで取り組んでいけばOK。47都道府県それぞれで高校入試システムはさまざまではありますが、高校入試勉強の基本形は全国共通です。この流れにならないことはありません。
この全体像を基本形にしながら、自分自身の「学力」や「地域の状況」、さらには「通塾しているかどうか」などといったことに合わせて取り組み方にアレンジを加えていきましょう。