中学受験の合否を左右する「図形・速さ・文章題」を攻略する勉強法
『速さ』の攻略法
『速さ』は4年生から習うこともありますが、本格的には5年生からです。ここも『図形』同様、受験に必要なほぼ全範囲を学習します。
『速さ』の基本は、旅人算、通過算、流水算、時計算に大きく分けられます。どのテーマであっても、線分図やダイヤグラムなどの図と、比の利用を意識することで飛躍的に解けるようになります。
4、5年生では、それぞれのテーマの特徴を絶対外して考えてはいけません。
一番、出題頻度も難易度も高いのが、旅人算です。なぜなら、設定条件を色々と変えて問題が作成しやすく、これといった特徴がないからです。したがって、一番時間をかけて勉強しておく必要のあるテーマかと思います。
さらに、他のテーマである通過、流水、などはこの旅人算の考えが基本ベースになります。5年生の間に、旅人算は応用まで取り組んでおく勢いでやってほしいです。
一方、流水算は動くものに幅(長さ)があり、流水算は川の流れ(流速)の存在、時計算は距離(道のり)が角度、とそれぞれ特徴があります。
基本的な問題(例題レベル)は5年生までに押さえておき、その特徴をどう問題を解く上で使っていくのかを考えて、6年生では演習に入ります。
『速さ』は条件を図示するとわかりやすくなり、さらに積極的に比を使うとアッサリ解けてしまう問題も多いので、図と比はここでも重要です。
『図形』同様、『速さ』も単発で問われる問題は少ないので、6年生では複合的な問題(大問)の練習をするようにしてください。
『文章題』の攻略法
最後に『文章題』です。
和差算・消去算・差集め算・過不足算・つるかめ算・平均算・分配算・差分け算・倍数算・年齢算・やりとり算・帰一算・仕事算・ニュートン算・植木算・方陣算・日暦算と多いので、大きな3つのテーマに分けます。
具体的には、「和と差がテーマの問題」「割合がテーマの問題」「規則性がテーマの問題」の3つに分けます。では、それぞれ説明していきます。
・和と差がテーマの問題
4、5年生のうちに終わらせておくところです。6年生は応用に時間を使っていくのが理想。和差算、分配算は答えにつながる線分図を手際よく書けるかどうか。まずは、ここから。
次は、差集め算、過不足算、つるかめ算、やりとり算、差分け算。これらは条件を比較しながら差を考えていくことが多いですが、ここは指導する先生で表や面積図を使うなど、解き方が分かれるところです。
様々な解き方をノートなどにまとめて、一番しっくりくる解法をまず覚えておくといいでしょう。つるかめ算や過不足算は文章題単体で問われるより、『図形』や『速さ』の問題で使うことが多いので必須です。
この中で一番、難問が多いのは差分け算です。できるようにしておくと、ライバルに差をつけられます。
また、平均算は計算するよりも面積図で解く方が早くて楽なのでマスターしてほしいところです。濃度の問題同様に、てんびん法も考え方としては逆比を利用していて同じです。
消去算は中学数学でいう連立方程式の小学生版。式を揃えて一方を消したり、代入したりは当たり前にしておきたいです。
平均算、消去算は他のテーマとの関連が低いので、どの順番から学習しても大丈夫です。