集中力が高い子ほど、乳幼児期に体験している「フロー状態」とは?

伊藤美佳
2023.12.08 11:21 2023.12.07 11:30

真剣な顔の子ども

子どもの興味を広げるためには、親の働きかけも大切ですが、ときには手助けをせず子どもの集中を見守ることも必要です。

乳幼児親子教室「輝きベビーアカデミー」を主宰する伊藤美佳さんは、「幼少期に”フロー状態に入っている”状態をたくさん経験することで、いざというときの集中力が養われる」と言います。子どもにフロー状態を経験させる5つのステップについてお伝えします。 


※本稿は伊藤美佳著『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』(かんき出版)から一部抜粋・編集したものです

乳幼児期にどれだけ「フロー状態」を経験できるか

モンテッソーリ教育

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<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.65より>

子どもが夢中になっておもちゃで遊んでいるとき、周りが騒がしかったり、ママが話しかけたりしても耳に入ってきません。真剣な表情で、集中して取り組んでいます。このような状態を、私はよく「フロー状態に入っている」といっています。

「フロー」とは、もともと心理学者のミハイ・チクセントミハイにより提唱された言葉で、「完全にのめり込んでいる状態」という意味です。

子どもが集中しているときは、唇をとがらせ、よだれが出ても気づかないこともあります。これがまさに「フロー状態」で、敏感期によく見られる現象なのです。

子どもが自分の持っている才能を存分に引き出すためには、乳幼児期にどれだけこの「フロー状態」を経験できるかが重要になります。

乳幼児期からフロー状態を数多く経験していると、スイッチの切り替えが上手になります。ここぞというときにスイッチを入れて、高い集中力を発揮できるのです。

フロー体験がいざというときの集中力を生む

モンテッソーリ教育
<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.66より>

赤ちゃんがおもちゃなどで夢中になって遊んでいるとき、フロー状態に入ることで、その遊びを満足いくまでやりきることができます。その結果、脳の神経細胞もたくさんつながっていきます。そうした経験は、やりきったという自信になり、将来新しいことにチャレンジする力になるのです。

逆にフロー状態に入れないままだと、その遊びも中途半端になり、「やりきったぞ!」という自信が得られず、成功体験も生まれません。

赤ちゃんの時期からフロー体験を十分に体験してきた子は、「いざというとき」にものすごい集中力を発揮して、成果を出すことができます。

たとえば、試験やテストのときにもバツグンの集中力を発揮して結果を出したり、スポーツや音楽など新しいことを始めるときも物怖じせず、ほかの子よりも覚えが早く、レベルの高い成果を出したりすることができます。

【こんなときどうすればいい?】
息子は失敗が怖いのか、何事も消極的で初めてのことをイヤがり、手を出そうとしません。すぐ周囲に溶け込み楽しんでいる同じ年頃の子どもを見るとうらやましく思います。
(きっちゃん、5歳の子のママ)

【Answer】
実際に行動せず、見ているだけでも十分に学習効果があります。頭の中では自分が一緒に実践しているように想像し、楽しんでいるのです。

今の時期を「そのままでも大丈夫、きっといつか積極的にやるようになる」と思って安心して見守っていると、ある時期から積極的に行動していくようになりますよ。

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伊藤美佳

伊藤美佳

0歳から天才を育てる乳幼児親子教室「輝きベビーアカデミー」代表理事。幼稚園教諭1級免許。日本モンテッソーリ協会教員免許。保育士国家資格。小学校英語教員免許。NPO法人ハートフルコミュニケーションハートフル認定コーチ。サンタフェNLP/発達心理学協会・ICNLPプラクティショナー。日本メンタルヘルス協会認定基礎心理カウンセラー。幼稚園・保育園、スクールで28年間、2万人以上の子どもたちと関わってきた。自身の子どもがモンテッソーリ教育の幼稚園ですばらしい成長を遂げたことに感銘を受け、モンテッソーリ教師の資格を取得。

Instagram:@mika_itoh