集中力のある子に育つために「6歳までに経験すべきこと」
特に6歳までの子どもは五感が目覚ましく発達していく時期。乳幼児親子教室「輝きベビーアカデミー」を主宰する伊藤美佳さんは、さまざまな経験を通じて子どもの能力を伸ばすためには、親が過度なストップをかけず、なるべくのびのびと行動させてあげることが大事だと言います。子どもの能力を引き出し伸ばすために、親がするべきこと、しない方がいいことについてうかがいました。
※本稿は伊藤美佳著『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』(かんき出版)から一部抜粋・編集したものです
人生のベースとなる能力は6歳までに身につく
<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.57より>
6歳までの時期にたくさんの刺激を与え、多くの体験をすることによって、さまざまな能力が伸びていきます。
たとえば運動の能力。赤ちゃんは手足をバタつかせたり、手指を動かしたりして、誕生した瞬間から運動を学んでいきます。なかでも手指は第二の脳と言われている通り、手指をたくさん使うほど、脳を刺激してネットワークが広がり、さまざまな分野の能力を発揮していきます。
またこの時期は、五感が目覚ましく発達していく時期。五感をたくさん刺激することで、感受性が豊かで、表現力のある大人へと成長します。
さらに積極的に話しかけることで言語能力も発達していきます。それ以外にも論理的思考、空間認知力、コミュニケーション力など、これからの人生を生きていくうえでベースとなる能力は、すべてこの時期に身につくのです。
なるべくストップをかけずにさまざまな経験をさせる
<『マンガでよくわかる モンテッソーリ教育×ハーバード式 子どもの才能の伸ばし方』P.58より>
今は「安全第一」に考えるママやパパが増えていて、子どもの行動になんでも「ストップ」をかけてしまいがちです。もちろん、心配はよくわかります。本当に危険なことはNGですが、親の目が届く安全な環境の中で、子どもにさまざまな経験をさせてあげることは、能力を伸ばすうえでとても大切なのです。
0〜6歳までの、その能力が伸びる時期にその機会を奪ってしまうと、能力を伸ばす時期を逃してしまいます。
もう一方で大切なのは、成長のスピードを気にしすぎないこと。成長のスピードには個人差があります。ゆっくりした成長だったものがグンとあと伸びして、華々しい活躍をする子もいます。ほかの子と比べたりあせったりしないで、その子の発達や成長に合わせて、たくさんの経験をさせてあげましょう。
「できた!」の積み重ねが、子どもの自信につながります。
【こんなときどうすればいい?】
ウチの子は、できないことがあるとすぐに癇癪を起こして泣き、やめてしまいます。私も仕方なく、つい手を出して、代わりにやってしまいます。どうしたら忍耐強くなってくれますか?
(りゅう、2歳4カ月の子のママ)
【Answer】
子どもは「自分でできるようになりたい」と思っています。だから、できないことが悲しいのですね。どこがつまずいてできていないのかを探しましょう。ちょっとしたところでつまずいてできないことが多いので、そこだけどうすればよいのかを教えてあげましょう。
「どうしたらうまくいくようになるのか」をサポートしていくと、「問題解決ができる子」になりますよ。