近所にあったら活用すべし! 放課後や休日に子どもが集まる「児童館」ってどんな場所?
放課後や休日に子どもたちが集まり、遊びや学び、そしてふれあいの場となっている「児童館」。しかし、ひと口に「児童館」といってもさまざまな種類があり、少々分かりにくいもの。そこで今回は「児童館」とはどのような場所であり、どのような目的で運営されているのか、公立小学校教員の喜舎場光紀先生とともに詳しく見ていきましょう。
※本記事は2025年5月現在の情報に基づいて作成された記事です。制度等は状況により変更される可能性があります
※写真はすべてイメージです
子どもの成長を促す「児童館」
「児童館」とは、児童福祉法第40条に基づいて設置されている児童福祉施設のこと。児童遊園や児童館を通じて子どもたちに健全な遊びを提供し、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的としています。
こども家庭庁による令和5年の社会福祉施設に関する調査によれば、調査を行った時点で合計4259カ所の「児童館」が設置されていることがわかりました。その運営は公営と民営に分かれていますが、都道府県や市区町村、社会福祉法人などが主体になっています。
しかし近年では少子化の影響もあり、子どもの利用が減って「児童館」は徐々に減少傾向に。なかには「児童館」の存在を知らない家庭もあるのが実情です。
喜舎場先生「児童館の歴史は思いのほか古く、1947年に制定された児童福祉法の中で児童厚生施設として位置づけられました。1960年代に高度経済成長を迎えて子どもの遊び場が限られたり、“かぎっ子”が増えたことが児童館の爆発的増加の背景にあるようです。
2006年をピークに減少傾向に転じたとはいえ、近年は放課後児童クラブとの連携が注目されるなど、児童館はいまなお子育て家庭にとって大きな役割を果たしています。ぼくには5歳の娘がいるのですが、通っている子ども園のすぐそばに児童館があり、30分ほど立ち寄って遊んでから帰るのがルーティンです。園では関わることのない近所の小学生や児童館職員との交流は、娘にとって多くの人と関わる貴重な場になっていると感じます。小学生くらいの子どもたちであれば自分で通うこともできると思うので、もし自宅で退屈そうにしていたら『児童館で遊んでおいで』と声をかけてみてはいかがでしょうか。」
3つのタイプに分かれる「児童館」