受験生の体調管理のカギは「お風呂」 真似したい東大生のルーティンとは?
受験生にとって体調管理が重要なことは言うまでもありません。コンディションやモチベーションを上手に保って受験期を乗り越えたいもの。
偏差値35から2回の浪人を経て、東京大学に逆転合格した東大生作家の西岡壱誠さんの著書『逆転合格東大生の受験お悩み相談』より、東大生のルーティンを参考に体調管理の秘訣をご紹介します。
※本稿は、西岡壱誠著『逆転合格東大生の 受験お悩み相談』(星海社新書/講談社)から一部抜粋・編集したものです。
体調管理の秘訣
Q.受験期の体調管理で気をつけた方がいいことはありますか? 今年受験で、風邪やインフルエンザには十分気をつけているのですが、何か他にも気をつけた方がいいことがあれば教えていただければと思います。[高校3年生 女子]
A.1つおすすめしたいのが、「お風呂に入る時間を固定すること」です。
布団に入る時間や食事のタイミングは曜日によって変化があってもいいのですが、お風呂に入る時間は、毎日ずっと固定しておいた方がいい。
食事前の19時に入るのが日課なら19時に、毎日20時に入るなら20時に、などと時間を決めておき、それをずらさないようにするべきです。これで受験期の生活リズムを守れます。
「なんで?」と思うかもしれませんが、実はこれ、東大生100人程度にアンケートをした結果、見えてきた事実の1つなんです。
東大に合格する家庭ではお風呂の時間は決まっている場合が多いんです。その理由は、お風呂に入ってリフレッシュする時間を固定化することで、1日の生活リズムが整うからです。
最近は「風呂キャンセル界隈」なんて言葉が登場したりと、お風呂の時間を軽視する人もいますが、入浴って実はすごく大事です。
なぜなら入浴の時間は、生活のルーティンを作っているから。身体を清めて、入眠をうながすという点で、入浴はすごく有効な手段なのです。
逆にお風呂に入る時間がバラバラだと、そのまま睡眠の時間もバラバラになって、身体が休めなくなってしまうことがあるのです。
入浴の時間をしっかり決めておいて、受験生が身体を休ませるペースを作れるようにすることで、安定して勉強を続けられるわけですね。
風呂や食事に限らず、「今までやっていなかったことをする」というのは、受験における負けパターンの1つだと言われています。
今まで愛用していた使い慣れた参考書ではなく新しい参考書に手を出したり、ずっと夜お風呂に入っていたのに試験当日だけ朝にお風呂に入ったり、慣れない食べ物を当日のお昼に食べたりすると、それまでのルーティンが壊れてしまって、生活リズムが狂ってうまくいかないのです。
ぜひ「いつも通り」を心がけてください。
ちなみにみなさんの参考になればと、東大生のルーティンをいくつか聞いてきました。取り入れられそうなものがあれば、ぜひ実践してみてください!
東大生のルーティンの例
・決まった音楽(モーツァルトなど)を聞く
・決まったお菓子を食べる(いつもと同じことをする)
・決まった時間にアラームを鳴らす
・試験会場のトイレで鏡を見て自分の姿を確認する(自分の姿を客観視する効果がある)
・試験会場で試験監督を観察し、その人の人生を想像する(自分のことではなく、他人のことを想像し、気分を落ち着かせる)
西岡壱誠著『逆転合格東大生の受験お悩み相談』(星海社新書/講談社)
全国の学校や予備校で勉強法を教える著者が、学生さんや親御さん、浪人生の方への受験相談に答えた本書。偏差値35から逆転合格した経験をもとに、勉強の意義から勉強習慣の作り方、保護者の受験への関わり方まで、幅広い悩みを解決します。
大学入試のシステムも変わり、通信制高校によるオンライン教育の変化なども見られる現代。悩み多き受験生や受験生の親へのヒントがつまった一冊です。