子どもに市販薬を使う際に注意点とは? 親が知っておくべき成分の意味

吉澤恵理

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2025年5月14日、医薬品医療機器法の改正法が参院本会議で可決・成立しました。この改正により、薬剤師のオンライン説明を受ければ、市販薬をコンビニでも購入できるようになり、セルフメディケーション(自分で健康管理する習慣)の広がりが期待されています。

セルフメディケーションとは、病気の予防や軽い不調に対して、自分で体調を管理・対処すること。ただし、「何でも自己判断で薬を使って済ませる」ことではありません。

とくに子どもに対しては、「市販薬を上手に使う」ことよりも、使うべきタイミングや避けるべき成分を知っておくことが何より重要になります。

今回はその一歩として、子どもの風邪薬を選ぶときに気をつけたいポイントをわかりやすくまとめました。(文・吉澤恵理)

自己判断が難しいときは、まず受診を

体調を正しく見極め、必要なときには医療機関を受診することも、セルフメディケーションの大切な一部です。

以下のような場合は、市販薬を使わず、まず病院を受診することが大原則です。

・3か月未満の乳児
・アレルギーの有無がわからない
・基礎疾患がある
・ぐったりしている、顔色が悪いなど症状が重い

また、1歳未満の乳児についても基本的には小児科の受診が推奨されます。自己判断せず、症状に合った薬を処方してもらいましょう。

子どもは小さな大人ではない

子どもは、大人に比べて内臓機能や神経系が未発達です。大人用の薬を「半分にすれば大丈夫」という使い方は、効果が不十分なだけでなく、副作用のリスクが高まる危険な行為です。

また、「親子で使える薬」や「兄弟で共通の薬」があっても、年齢や体重によって用量は異なります。必ずパッケージや説明書を読み直し、その子の年齢に適した量かどうかを確認する習慣を持ちましょう。

子どもの服用に注意が必要な成分