子どもの身長が低いのは遺伝? 別の理由? 専門医が教える低身長の検査と治療の実際

吉澤恵理

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子どもの成長には個人差があるとわかっていても、まわりの子に比べてわが子が小柄だと、「このままちゃんと伸びるのかな?」「成長が遅いかな?」と不安になることもありますよね。

実は、子どもの身長の伸び具合は医学的に予測する検査があり、必要であれば治療によってサポートすることも可能なのです。

今回は、札幌中央整形外科クリニック院長・亀田和利先生に、低身長の見極め方や検査、治療について伺いました。(取材・文/吉澤恵理
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「低身長」って、どういうこと?

——「低身長」とは医学的にどんな状態を指すのでしょうか?

亀田先生:「成長曲線で−2SD(マイナス2標準偏差)以下にあたる場合を、医学的には『低身長』と呼びます。これは、同年齢・同性の子ども100人中、下から2〜3人目に入るくらいの位置です。学校で並ぶといつも前の方という感じです。

——ただの体質的な小柄ということもありますよね?

亀田先生:「はい。ご両親が小柄な場合の家族性低身長や、体質性思春期遅発という、病気ではないけれど成長がゆっくりで、標準的な身長になるケースも多くあります。

ただ、まれに成長ホルモンの分泌異常や甲状腺の病気、慢性的な疾患など、医療的な介入が必要なケースもあります。心配な場合は、一度チェックしてみるといいかもしれません。

検査って、どんなことをするの?