中学生息子が母親と4年間話さなくなった理由 高校説明会でようやく聞けた「息子の一言」に涙

吉澤恵理

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思春期の男の子が親との会話を避けるようになる現象は、多くの家庭で見られます。特に母子家庭では「寂しい思いをさせているのではないか」「愛情不足なのか」と悩む母親も少なくありません。しかし、この時期の沈黙は成長の証でもあります。

本記事では、医療ジャーナリストの吉澤恵理さんが、息子との4年間にわたる「沈黙の時間」を通して学んだ子育ての本質を綴ります。(文・吉澤恵理)

芸人の息子も4年間、母親と会話なし

「4年間、息子が母親と話していない」──そんな衝撃的なエピソードを、ある番組で耳にしました。

ABEMAの『秘密のママ園』という番組内のコーナー「秘密のパパ園」で、芸人・小堀裕之さん(2丁拳銃)が語ったご家庭の出来事でした。

次男は中学3年生のときから、母親と一切会話をしなくなったそうです。母の作ったごはんは食べず、弁当も拒否。父である小堀さんが間に入り、なんとか家庭のバランスを保っていたといいます。

その話を聞いたとき、私はふと、わが家にも似たような時期があったな…と思い出しました。

そっけない返事は、成長の証

長男が中学3年生ごろから、次第に会話が減っていきました。

「今日どうだった?」と聞いても、「べつに」と目も合わせず、自分の部屋にこもる日々。かつて「ママ、ママ」と甘えていた姿は、すっかり見られなくなっていました。

「反抗期なのかな……」と思うこともありました。でも、声を荒げたり大きなケンカをしたりするわけでもなく、ただ静かに距離を感じるようになっていったのです。