「友だちを噛んじゃう」「まだ話さない」1歳児の親の悩み…上手な向き合い方とは?

池田千恵

1歳後半の親御さんから寄せられた「お友だちを噛んでしまった」「まだ言葉が出ない…」といった子どもの気になる行動。ついつい自分の子どもとまわりの子どもを比べてしまい、不安になる親御さんも多いのではないでしょうか。
子どもの発達を尊重しながら子どもと接するポイントとは?保育士歴22年、TikTokの生配信では「プロのおせっかい・教えてちえ先生」として人気の池田千恵先生が解説します。

※本稿は池田千恵著『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本 育児の「困った」がすーっとなくなるワザはこれ!』(Gakken)から一部抜粋・編集したものです。

友だちを噛んでしまいます

Q:ふとした拍子にきょうだいや友だちを噛んでしまいます。なぜ噛むのでしょう。どうしたらやめさせられるでしょうか。(1歳6か月)

A:自分を守るために噛んでしまうことも。場所や人に慣れると減っていく。危ない! と思ったときは「好き好き仲よくぎゅー」

噛んでしまう子どもは、警戒心が強いのかもしれません。ふいに友だちが近づいてくるだけでもテリトリーを侵されたと感じ、「噛む」という行動に出ることがあります。

その場合、その場所や人に慣れ、安心できるようになると、噛むことは少しずつ減っていくでしょう。とはいえ、親としては気が気ではありませんね。

園では、危ないと思ったら、「好き好き仲よくぎゅー」などと声をかけながら、サッと止めるようにしています。

間に合わず噛んでしまったら、「◯◯がいやだったよね」と共感してから、「でも、がぶはバツ。そういうときは、いやいやって言うのよ」などと、どうしたらいいかを伝えるようにしています。

なかなか話しません

Q:もうすぐ2歳ですが、言葉らしい言葉を発しません。園のお友だちが話しているのを見ると、心配になります。(1歳10か月)

A:大人の言葉を理解しているなら、そろそろ話し出すかも。子どもが笑える話や楽しいことをたくさんしてみて。

大人の言葉は理解していますか? 「靴下を持っておいで」「お風呂入るから、ズボン脱ごうね」など、こちらからの話しかけに耳を傾けて理解ができているようなら、そろそろ話し出すかもしれません。

子どもが笑えるような話をしたり、楽しいことをたくさんしているうちに、子どもも楽しくなって思わず言葉が出たりします。

戸外にたくさん出て、「お花が咲いたね」「電車、来るかな?」など、いろいろな事象を言葉で伝えたりするのもおすすめ。

言葉をため込んでいて、ある日突然話し出す子どももいるので、あせらず寄り添いながら様子を見て。それでも心配なときは、小児科や療育センターなどに相談してみましょう。

子どものイヤイヤ期を楽しむ本

池田千恵(著)こんぶ(絵)『子どもの「イヤイヤ期」を楽しむ本 育児の「困った」がすーっとなくなるワザはこれ!』(Gakken)

0~4歳のお子さんをお持ちのママ・パパに親も子どもも「楽」になる「子育てのワザ」を大公開! 育児の「困った」、子どもの「イヤイヤ」を乗り切る秘訣は、子どもを丸ごと受け止め、否定しないことです。完璧じゃなくて大丈夫。あせらなくてOK! 肩の力をちょっと抜いてみませんか? 食事・衛生・睡眠・着替え・遊び・友だち関係・気になる姿・親のメンタルバランスまで、子どもへのかかわりと言葉がけのアイディアが詰まったQ&A集。悩みがすーっとなくなり、育児がもっと楽しくなる一冊です。