思春期男子が口をきかなくなった時、上手な親が選ぶ「3つの対処法」

熱海康太
2025.09.27 23:20 2025.09.28 19:00

飛行機を眺める中学生の後ろ姿

「子どもが『別に』『うるさい』しか言わない…」そんな悩みを抱える親は少なくありません。元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、思春期男子との接し方を解説。反抗的な態度の背景にある脳科学的な理由から、感情を受け止める具体的な声かけ、適切な距離感の保ち方まで、親子関係を良好に保つ3つのコツをご紹介します。

思春期の脳に起きていることを理解する

雨の中傘をさす高校生

思春期の子どもが感情的になりやすいのは、感情を司る「扁桃体」が活性化する一方で、それをコントロールする「前頭前野」がまだ十分に成熟していないことが原因です。脳科学の研究によると、前頭前野は25歳前後まで発達を続けており、この時期の子どもは構造的に感情のコントロールが難しい状態にあります。

つまり、反抗的な態度は性格の問題ではなく、

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi