子どもの頭に小さな虫が…シラミ発見! 医師が教える3つの対処法と家族への広がり防止策

吉澤恵理
2025.10.17 21:54 2025.10.19 19:00

シャワーを浴びて泣く赤ちゃん

「子どもの髪をとかしていたら、小さな虫が動いていた」「卵が髪にびっしり付いていて驚いた」──こうした体験談がSNSに投稿され、大きな反響を呼んでいます。動画サイトではシラミ駆除の様子が拡散され、「うちの子も心配」という声も多く見られます。シラミは昔の病気と思われがちですが、今も小学校や幼稚園などでときどき見られる問題です。

不潔だからかかるのではなく、誰にでも起こり得るものです。正しい知識を持ち、冷静に対応することが大切だと、女性医療クリニックLUNA理事長の関口由紀先生は話します。(文・吉澤恵理、写真はすべてイメージです

シラミは「感染」ではなく「寄生」

――シラミは、感染するものなのでしょうか?

シラミの場合、正確には寄生という表現が適切です。シラミは頭髪にしがみつき、人の血を吸って生きています。つまり、体の外側にくっついて生活する外部寄生です。

一方、感染という言葉は、ウイルスや細菌のように体の中に入り込み、増えることで病気を引き起こす場合に使います。たとえばインフルエンザや溶連菌は感染症ですが、シラミは体内に侵入するわけではありません。

ですから、シラミは感染症そのものではなく、

関口由紀

関口由紀

山形大学医学部卒業。横浜市立大学医学研究科博士課程修了。女性医療クリニックLUNA理事長、横浜市立大学大学院客員教授。女性泌尿器科・更年期医療の専門家として、ルナクリニックで総合的な女性医療を実践。日本フェムテック協会代表理事としても活動し、女性のライフステージに寄り添ったケアを広めている。