「20歳のわが子」をイメージすることはなぜ大切? 15年の教育現場経験からたどりついた”長期視点の子育て法”

熱海康太
2025.10.23 08:53 2025.10.25 19:00

勉強する男の子

「毎日の宿題や友達トラブルに追われて余裕がない…」目の前のことで精一杯になっていませんか?元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、未来を見据えた子育て法を解説。理想の大人像の描き方、逆算思考、軌道修正の技術、一貫性のある関わり方など、長期的視点で子育てに余裕を持つ方法をご紹介します。

小学生の今から未来を見据えた子育て「理想の大人像」から始める方法

保護者に余裕がないと、目の前の課題に追われて場当たり的な子育てをしてしまいがちです。宿題をやらない、友達とけんかした、テストの点数が悪かった、といった日々の問題に対処することに精一杯で、「将来どんな大人になってほしいか」という長期的な視点を見失ってしまうのです。

しかし、理想の大人像を明確にして、そこから逆算して子育てを行うことで、一貫性のある効果的な子育てが可能になります。

10年後の子どもをイメージする具体的な方法

子どもにやさしく語りかける親

将来の理想像を描くといっても、「優しい子になってほしい」「頭の良い子になってほしい」といった抽象的な願いでは、具体的な子育て方針を立てることはできません。重要なのは、

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi