英語と日本語の使い分けは? バイリンガル家庭に生まれた子の“言葉の覚え方”【ゆる英語子育て④】

大井ミサコ
2025.10.29 16:43 2025.10.31 11:50

草原を歩く親子

アメリカ人の夫、4人の子どもたちと共に、日本で暮らすライターの大井ミサコさん
日本語と英語が飛び交う大井さんの家庭では、1歳半の末っ子が「語彙爆発」のまっただ中だそうです。

ちなみに、バイリンガル教育では「二か国語を混ぜて使わないほうがいい」と言われています。しかし、大井さんが4人の子育ての末にたどり着いたのは、あえて“英語と日本語を区別しない”という方法でした。
家庭での試行錯誤から見えてきた、言葉の学び方を紹介します。

子どもはどうやって言葉を覚えるの?

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現在1歳半の末っ子は、語彙爆発の真っ最中である。ちょっと前にオギャーと生まれてきたふにゃふにゃの生き物が、今や喉が渇けばオミ(お水)、腹が減ればアム(食べ物)と言葉で要求する。意思も伝達能力もある一個人だ。子どもの能力には、心から驚かされる。

末っ子の関心は、もっぱら動物にある。動物の姿を見るたびに指さしながら名前をつぶやいて、どんどん動物名を獲得していく。ただ、つい1カ月前まで末っ子の語彙には3種類しか動物名が存在しなかった。「わんわん、みゃあみゃ、ちょちょ」の3種類である。「イヌとネコと蝶か」と思われるかもしれないが、違う。末っ子はこの世のあらゆる動物を、「イヌ的動物、ネコ的動物、蝶的動物」の3つにカテゴライズしていたのだ。

大井ミサコ

大井ミサコ

1986年長野県生まれ。大阪大学文学部卒業(専攻は英語学)。書籍編集者を経て、現在はライター・翻訳業に従事。夫と4人の子どもと共に長野県在住。

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