中学受験後に不登校になる子が増えている理由とは? 受験前に知っておきたい”学校選びの落とし穴”

熱海康太

中学受験を乗り越えたのに、入学後に学校に行けなくなる子どもが増えています。小中学生の不登校は過去最多の約35万人を超え、その中には受験経験者も少なくありません。

元公立学校教員で多数の教育書を執筆、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、受験後の不登校を防ぐ学校選びを解説。偏差値だけでない選び方、不登校経験者に合う学校の特徴、学校説明会で見るべきポイントまで、子どもが幸せに学べる場所を見つける具体的な方法をご紹介します。

中学受験後の不登校という現実

中学受験を乗り越え、念願の私立中学に入学したのに、数か月後には学校に行けなくなってしまう――そんな事例が増えています。小中学生の不登校児童生徒数は過去最多の約35万人を超え、中学生ではクラスに2人程度であるという深刻な状況です。その中には、受験を経験した子どもも少なくありません。

中学受験後の不登校には主に2つのパターンがあります。1つは、もともと登校しぶりがあった子が、新しい環境に適応できず不登校になるケース。もう1つは、合格した学校が自分に合わなかったケースです。いずれも、学校選びの段階で適切に見極めていれば防げる可能性があります。

私立中学特有の不登校要因

私立中学では