日本は子育て世代にどれだけやさしい? 他国と比べてわかる産休・育休のリアル
法律上は整っている、日本の育休制度。しかし実際に男性が育休を取る割合は世界的に見ると低く、家事や育児の負担も女性に偏りがちです。
一方、北欧やアメリカの家事・育児事情とは?
子育てにおける日本の課題を、宇野重規先生監修の児童書より抜粋して解説します。
※本稿は、宇野重規 (監修)『選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと』(Gakken)より一部抜粋、編集したものです。
日本は仕事と子育てを両立しやすい?
①家族にやさしい北欧の制度
ユニセフは、世界の中で「家族にやさしい政策」を行っている国として、スウェーデン、ノルウェー、アイスランドなどの北欧の国をあげています。これらの国では、産休・育休制度以外にも、小学校入学までの保育サービスが充実しているのが特徴です。
②日本のお父さんがとれる育休は最長!だけど……?
日本には高水準の産休・育休制度があるものの、育休を取得する男性があまり多くありません。2022年度の育休取得率は女性が80.2%であるのに対し、男性は17.1%で、これは世界の中でも低い水準です。
③アメリカの育休は無給!?
アメリカにも育休の制度はあるものの、休んでいる間の給料の代わりとなる給付金は支払われません。そのため、多くの働く母親が出産後、短い期間で仕事に復帰しています。最近では、育休中にも給付金がもらえる制度が州ごとに整いつつあります。
●「小1の壁」って何?
子どもが小学校に入って、仕事と育児の両立が難しくなることを「小1の壁」といいます。育休後の時短勤務は多くの会社では小学校入学前までしか利用できず、「学童保育」は保育園に比べて終了時間が早いからです。また、小学校は長い休みがあり、親が参加する行事も多くなります。そのため、子どもの小学校入学前に正社員を辞める女性もいます。
家事・育児の時間の男女差
家事や育児などお金が支払われない労働を「無償労働」といいます。日本は、女性が一日に平均3時間44分の無償労働をしているのに対し、男性はわずか41分です。日本の男性は女性の5分の1ほどしか無償労働をしていないことになります。他の国を見ると、男女の平等が進んでいるスウェーデンは女性3時間40分に対して男性2時間51分、育休がないアメリカは女性4時間31分に対し、男性2時間46分です。
日本の男性が無償労働に使う時間が少ないのは、仕事(有償労働)の時間が長いためです。調査をした33か国中、日本の男性は無償労働が最も少なく、有償労働が最も多いのです。
宇野重規 (監修)『選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと』(Gakken)
「選挙、誰に入れる?」
子どもにそう尋ねられたとき、あなたは自信をもって答えられますか?
政治が暮らしと密接に結びついているのはわかっていても、なんだか難しく感じる人も少なくないでしょう。
この本は、税金、社会保障、給与、エネルギー、多様性、選挙のあり方など、ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておいてほしい様々なテーマを、豊富なデータと図解でわかりやすく解説しています。
この本を読めば、あなたもちょっとだけ自信をもって投票できるようになるかもしれません。
