「理系・文系」はいつ分かれる? 我が子のチェックポイントと可能性を広げる親のかかわり方

小さな子どもが理系か文系か、その可能性を早い段階で見極めるのは簡単ではありません。大切なのは、タイプを急いで判断することよりも、ある年齢までは両方の力をバランスよく育てていくことだと、プロ家庭教師の西村則康先生、辻義夫先生は語ります。
本稿では、お二人の著書から、10歳までの子どもへのかかわり方について一部抜粋してご紹介します。
※本稿は、西村則康、辻義夫(著)『理系が得意になる子の育て方』(ウェッジブックス)より一部抜粋、編集したものです。
ある程度の年齢まではバランスよく

お子さんの特性や能力を見極め、早いうちから得意を伸ばしてあげたいという親御さんは多いでしょう。ただ、子どもの可能性は、理系か文系かできっぱりと分かれて伸びていくというわけではありません。
理系と文系、それぞれに求められる要素はありながら、両者には重なり合う部分があります。本当の理系の能力は文系の力に支えられ、本当の文系の能力もまた理系の力なしには伸びません。どちらが優れているという話ではなく、ある程度の年齢までは両方をバランスよく伸ばしていくことが、将来につながるでしょう。
とはいえ、わが子がどちらのタイプか知りたいという方に一つのヒントをお教えします。
「理系」or「文系」のチェックポイント

人は、子どもの頃から、大きく分けて「現象」と「人間」という二つの事柄に接しながら生きていきます。
「現象」とは、自然現象や科学現象などを指します。
朝、太陽が当たっているところは温かくなってそれ以外のところは冷たいんだな、8月に入ってセミの鳴き声がアブラゼミからミンミンゼミに変わったなど、自然の変化に興味を示すような子は「現象」に関心がある子です。
また、テーマパークのアトラクションに並んでいるときに、「5分で2m進んだから、あと10分くらいで順番が来そう」などと分析するのが好きな子もこのようなタイプです。
もう一つの「人間」とは、人の感情や言動への興味、他人とのかかわりなどを指します。
保育園や幼稚園で○○ちゃんがこんなことを言った、誰と誰がケンカになっちゃったなど、自分の身のまわりの人間関係や人の営みに興味が向くのが、「人間」に関心がある子です。
人としての関心のあり方や興味の向き方をざっくり分けるとこのように二つあり、「人間」への興味よりも「現象」への関心が若干先行している子が「理系に強いタイプ」という傾向はあります。
つまり、自分をとりまく環境に対する関心の向き方の入口の時点での傾向はあり、「現象」傾向の子が理系タイプ、「人間」向の子が文系タイプということはできると思います。
ですから親御さんは、まずお子さんがどちらの傾向かを知っておくだけでよいでしょう。
親のかかわり方しだいで変わっていく年代

数字や計算が好きな子のなかには、1年生で2年生や3年生の問題をスイスイ解いていく子がいます。まるでクイズにトライするように楽しんでいます。稀にいる、いわゆる天才肌の子です。
その場合、親御さんは「うちの子って理系なのかな」と早い時期に気づくと思います。こういうタイプの子は極端なので目立ちますが、理系に進む子が小さい頃からみんなこのような天才ぶりを発揮するわけではありません。
お子さんが小さいうちは、理系の可能性があるのかないのかを見極めるのは難しいですし、焦る必要もないでしょう。小学校受験を目指して勉強を始めているにしても、学前の年齢で子どもの方向性を決めようとするよりも、いろいろな学びにチャレンジできる期間と捉えてほしいと思います。
そこで、こんなふうに考えてみてください。
10歳くらいまでの間は、親のかかわり方しだいで理系にも文系にもなる――。理系か文系かどちらの可能性もあるし、両方の可能性を大事に育んでいいのが子ども時代です。特別に際立った能力を示す子でなければ、両方の能力を持っているほうがむしろ強みになります。親御さんには、そのようなスタンスでお子さんを見守っていてあげてほしいと思います。
西村 則康、辻義夫(著)『理系が得意になる子の育て方』(ウェッジブックス)
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「わが子を理系にしたい」――。先が見えない時代を生き抜くために、子どもには「専門的な能力を身につけてほしい」と考える親御さんが増えています。
その中で、「理系」という選択肢が頭に浮かぶのでしょう。
しかし、「家庭でできることはあるのでしょうか?」「親が文系なので自信がなくて……」という不安な気持ちが先行し、子どもに「間違った方向」で努力をさせてしまうと、むしろ算数・理科嫌いになりかねません。
理系力を育てるための学習・生活習慣は、幼児期から始められて、小学校高学年から取り組んでも遅くありません。
単に学力が高いだけではなく、目標に向かう方法や問題解決手段を自分で考えられる「ホンモノの理系力」を養うため、子どもの可能性を最大限引き出す方法をお伝えします。






























