負担を減らす救世主? 保育園の「サブスクサービス」の実態

沖敦子

保育園で広がりつつある「サブスクサービス」。おむつやおしりふき、寝具などを保護者の代わりに用意してくれるサービスで、保護者の負担を軽減するために導入が進められています。今回は、さいたま市の認可保育園「大宮みちのこ保育園」にお話を伺いつつ、便利なサブスクサービスについて紹介していきましょう。

負担が大きい保育園のおむつ事情

保育園で使用するおむつやおしりふきは、保護者が用意して持参するのが一般的です。持って行き方は、まとめて持参して園で保管してもらったり、毎日数枚ずつ持参したりと園によってさまざま。また多くの園では、おむつ替えの回数の把握やほかの子どものおむつと区別するために名前を記入するルールがあり、保護者に負担がかかっています。

負担を感じるのは保育園側も。保育士は子どもたちのおむつを替えるときに、毎回名前を確認する必要があります。そのほかにも、保護者がおむつを忘れたときのために予備を準備したり、おむつがなくなったら保護者に知らせたりと管理しなければなりません。

大宮みちのこ保育園「おむつ持参に関しては、保護者側からすると『家庭での準備』と、『登園時の準備』という2つの側面で負担を感じる場合が多いようです。家庭での準備というのは、おむつの購入をはじめ、名前の記入などの事前準備。保育園にお子さんを預ける保護者は共働きが多いので、なるべく家庭での時間は割きたくないはずです。

また、園によってルールは異なりますが、例えば『登園したらおむつを個人のロッカーに入れておく』など、登園時に保護者が作業をおこなわなくてはならないケースも。朝の登園は通勤前のバタバタした時間ですので、こちらも保護者にとっては大きな負担になっているはずです。」

保護者をサポートする「おむつサブスク」の登場

このような負担を軽減するために登場したのが「おむつのサブスク」。月額料金を支払えば、おむつやおしりふきが園に直接届きます。名前を書く必要もないため、準備にかかる時間を大幅に短縮できるでしょう。保護者も保育園側も管理の手間が省け、双方にメリットのあるサービスです。

広島市のすべての市立保育園では、2025年4月からの「おむつサブスク」導入を検討。全国的にも普及が進んでいます。

大宮みちのこ保育園「サブスクサービスを導入しているかは、保育園によって状況がバラバラです。そんな中で、広島市が『すべての市立保育園』でサブスクを導入したというのは非常に評価できることだと感じます。保護者にとっても、『希望する保育園がサブスクを導入しているかどうか』が保育園選びのひとつの判断項目になっていましたが、これを気にせずに保育園を選べるのは嬉しいはず。

ちなみに、さいたま市でも2023年に公立保育所での「紙おむつ定額制サービスの実証実験」がおこなわれました。各都道府県で、今後さらにサブスク導入に向けての動きが進んでいきそうです。」

「便利」だけではない…… 利用前に知っておきたい「おむつサブスク」の課題

準備の手間が省ける一方で、日割りでの支払いができないというデメリットも。子どもが体調を崩して登園日数が少ない月には割高になってしまいます。また、おむつの種類が限定されているため、子どもの肌に合わない場合には持参しなければなりません。

保育園側のデメリットには、おむつを持参する子どもとサブスクを利用する子どもを間違えないように注意することが挙げられます。保管場所の確保が必要な場合もあるでしょう。

大宮みちのこ保育園「現状は、サブスクを希望するご家庭にはサブスクのおむつ、それ以外は通常の持ち込みおむつで対応している園が多いため、保育園側としても管理の煩雑さはデメリットです。しかし、おむつが合わなくてお尻があれてしまうお子さんも多く、一律でのサブスク導入にはハードルがあるのも事実でしょう。」

準備・洗濯が不要になる「寝具サブスク」

保育園のサブスクサービスには、お昼寝用の寝具も。保育園によっては敷布団や掛け布団、カバーなどを持参し、定期的に持ち帰って洗濯する必要があります。おむつに加えて寝具の準備も必要となると、荷物が重くなり洗濯の手間がかかりますよね。

しかし寝具のサブスクでは用意はもちろん、クリーニングまで対応してくれるので保護者の負担は大幅に減少。そのほかにも、使い捨てエプロンや衣類、おもちゃなど便利なサブスクサービスがあります。

全国的に導入が進む保育園のサブスクサービス。保護者の負担を軽減できるサービスとして、今後も利用者は増えるでしょう。利用を検討する際には、家庭の状況や利用頻度に応じて適切なサービスを選んでくださいね。忙しい日々の中で少しでも負担を減らし、楽しく子育てができる環境を整えましょう。

大宮みちのこ保育園「保育園で使えるサブスク以外にも、おもちゃや食品、キッズシューズなど家庭向けのサブスクサービスも存在します。子育てには手間もお金もかかってしまうもの。最新のサブスクサービスをうまく利用して、負担のない子育てができるといいですね。」