マイペースは直さなくていい? 元教員が「周囲に流されない子」が大化けすると語る理由

熱海康太
2026.03.18 17:58 2026.03.19 19:00

遠くを見る小学生の男の子

何をやっても遅い、みんなに合わせられない——学校でそう言われ続けた子どもが、社会に出てから「チームに欠かせない存在」になることがあります。元公立学校教員で、現在は一般社団法人日本未来教育研究機構代表理事として活動する熱海康太さんが、マイペースな子の特性が強みに変わる仕事の条件と、親が今できる関わり方を解説します。

「普通に動けない子」のレッテルを貼られた6年間

1人で歩く小学生

小学生のころ、L君は何をやっても遅い子でした。着替えも遅い、掃除も遅い、宿題を始めるのも遅い。運動会の練習では一人だけ違う動きをしていて、先生から何度も「みんなに合わせて」と言われました。

連絡帳には「少し行動が遅れてしまいます」という文字が定期的に現れ、そのたびに母親は胸が重くなりました。「この子は社会に出てから大丈夫なのだろうか」という不安は、L君の成長とともに育っていきました。

L君が中学生になっても、マイペースは変わりませんでした。しかし一つのことを始めると、なかなか途中でやめないことがある。好きなことについては着実に積み上げていく力がありました。そのL君が20代になった今、

熱海康太

熱海康太

大学卒業後、神奈川県の公立学校で教鞭を取る。 教育実践において厚木市教育委員会から表彰を受けるなど活躍。しかし、勘と根性に任せた指導法に限界を感じ、国立大学付属小学校で多くの教育論や教育実践を学ぶ。 学びを体系化することで、学級や学校は安定し、『先生の先生』を行うことも増えた。その後、教員や保護者、子どもたちのための本を執筆するようになる。 常に先端の教育理論や教育実践を研究している。

X:@jetatsumi