算数嫌いの分かれ道は“割り算” 人気教育系YouTuber・あきとんとんが教える、子どもの学力伸ばす親の接し方
多くの子が苦手意識を持ちやすい算数。しかし、あきとんとん先生によると「算数は誰でも得意になれる」のだそう。なぜ多くの子が割り算でつまずいてしまうのか? そして、親ができるサポートとは? 数学や理科を動画でわかりやすく解説し、中高生から絶大な支持を得るあきとんとん先生に聞きました。
(取材・文:nobico編集部)
算数が嫌いになるきっかけは割り算
―普段は中高生向けに動画を配信されているあきとんとん先生ですが、今回、小学生向けに、書籍『だれでもすぐに算数が得意になる本』を出されたのはなぜですか?
もともと小学生で動画を見てくれている子もいますし、今後の活動として、中高生より下の年齢層にも勉強を教えていきたいという思いがありました。
子どもが「勉強が嫌い・苦手」と感じ始めるのは中学生くらいからだと思っていたのですが、実際はもっと早い段階からそう感じているのだと、最近ひしひしと感じています。そこにアプローチしていくのに、本は良い形だと考えました。
―今回、割り算を深掘りされていますが、算数が得意な子と苦手な子の分かれ道は、やはり割り算なのでしょうか。
そうですね。分かれ道というか、「わからない」という感覚が一番深くなるのが割り算なのかなと思っています。理解が追いつかなくなるというか。
足し算や引き算なら、指を使っても計算できますよね。勉強が得意な子も苦手な子も、頭の中で同じように「数を足す・引く」という具体的なイメージを持てるんです。
でも割り算になると、同じ式を解いていても、得意な子と苦手な子では、頭の中に浮かんでいるイメージが全然違ってくるんです。計算のやり方はわかっても、それがどういう意味なのか、パッと結びつかなくなってしまう。そこで得意な子と苦手な子の差が広がってしまう気がしますね。
得意・不得意は「思い込み」が決める?
―算数が苦手な子への、親御さんのかかわり方についてアドバイスはありますか?
親御さんはつい「あなたは算数が苦手だから」と、決めつけて接してしまうことが多いと思うんですよね。まずはそれをやめてほしいと思います。
子ども自身が「きっとできるはず」と思って頑張っているのに、大人から「できない」と言われてしまうと、「あぁ、やっぱり自分はダメなのか」と思い込んでしまいますから。周りの大人が「この子はできるはずだ」と思って接することが、すごく重要だと思います。
例えば、お買い物の時にお釣りの計算をお願いするような、日常の些細なことでもいいので、「これ、できるよね」という前提で、信頼して任せてみる。そんな「できる前提の関わり」が、とても大切だと思います。
―子どもの中で「期待に応えよう」という前向きな気持ちが生まれそうです。
そうなんです。もしできなかったとしても、「お母さんは自分ができると信じてくれているから、頑張ろう」と思える。 もちろん、親御さんの期待が強すぎて、プレッシャーになりすぎるのも良くないのですが……。
でも、子どもの頃って「思い込み」の力が本当に大きいと思うんです。僕自身も、周りが「できる」と信じてくれたおかげで、良い方に思い込めて、算数ができるようになったと思っています。なのでお子さんには、「自分はできるんだ」と、良い方に思い込ませてあげてほしいですね。
本当はだれでも「理系」になれる
― 算数の得意不得意は、努力以前に、もともとその子が持っている「センス」も影響しているものでしょうか。
これは正直、否定したいですが…生まれつきのセンスというものは、あるにはあると思います。
ただ、僕くらいのレベルであれば、誰でも到達できると思っています。少なくともある程度のレベルまでは、センスは関係ないと思いますね。
―努力でカバーできるのですね
そうですね。きちんとした指導を受けて、正しく理解さえできれば、理系大学を卒業するくらいのレベルには誰でもなれます。
ただその先、大人になってから「本物の研究者」や「大学教授」を目指すような領域になると、正直なところセンスの差はあるなと僕自身も実感しています。僕もそこまでのセンスはないと感じたからこそ、研究職や教授の道には進まなかったんです。
ですから、一般的にみなさんがイメージするような「理系の人」には、誰でもなれると思いますよ。
「なぜ通分するのか」を説明できない大人は多い
―今回出された本の読みどころを解説していただけますか?
まずは一番最初の「第0章」ですね。ここでは「そもそも割り算とは何か?」という、この本の軸となる話をしています。そこをなんとなくでも理解してもらった上で読み進めてもらうと、全部が面白くなると思います。
小学生はもちろん、大人にも読んでほしいのが、分数の「通分」のところです。「なぜ分母を合わせなきゃいけないの?」という理由までちゃんと理解している大人って、実はあまりいないですし、説明できる人も少ないと思うんですよね。
―確かに、通分は「そういうものだ」とルールとして覚えちゃっていますね。
そうなんですよ。やり方さえ覚えれば、なんとなく計算はできちゃうじゃないですか。でも、その「当たり前にできちゃうこと」を、「なぜなんだろう?」と改めて考えるところに楽しさがあるんです。
一度理解してしまえば、他の単元を見たときにも「あ、ここも繋がっているじゃん!」と気づけるようになる。僕はそうやって、知識の「繋がり」を意識できる瞬間がすごく好きなんです。
―大人も子どもと一緒に楽しんでほしい一冊ですね。
なんなら、まずは親御さんにこそ読んでほしいですね。
個人的には、内容は少し深掘りしている部分もあるなと思っています。だから、お子さんが一回読んだだけで、すべてを完璧に理解するのは難しいかもしれません。ですから、まずは大人が読んでから、お子さんと一緒に読んであげてほしいなと思います。
あきとんとん (著)『だれでもすぐに算数が得意になる本』(Gakken)
【“元・落ちこぼれ”がやさしくサポート】
・「うちの子、算数が苦手かも…」 「割合や速さの文章題になると、急に手が止まってしまう」
そんな悩みを持つ親御さん、必見の一冊がついに発売です。
TikTok Awards 2024を受賞したプロ算数YouTuber・あきとんとん先生が、算数嫌いのお子さんを救います。
・先生は京大大学院卒の頭脳派ですが、実は高校時代に9科目で赤点を取った元・落ちこぼれ。
だからこそ、勉強ができない子の「どこでつまずくか」「なぜ嫌になるか」を痛いほど理解しています。
「できない子」が「できるようになる」ポイントをやさしく教えます。
【算数の“最初のつまずき”を克服!】
・本書が目指すのは、算数の最大の壁「わり算」の克服です。
多くの子どもたちが挫折する「割合・分数・速さ」は、実はすべて「わり算」が原因。
・本書では、「算数・数学が得意な人の考え方」をインストール!難解な問題をスイスイ解けるように導きます。
【子どもから大人まで。すべての人に読んでほしい!】
・「わからない」が「わかる」に変わる瞬間は、まさに魔法。
苦手意識を根本から消し去り、算数を得意科目に変えてしまう夢のような授業を、ぜひご家庭で体験させてあげてください。お子さんの自信を取り戻すきっかけになるはずです。
・算数ギライのお子さんから、算数がニガテな大人、さらに計算を解いて脳トレしたいシニアまで。すべての方におすすめの1冊です!
