ふだん自分がよく口にしている言葉について考えたことがあるでしょうか?
おそらく多くの人が、自分の口グセには無頓着なのではないでしょうか。あまり意識せずに使っていると思います。口グセってそういうものです。

 

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お母さんのネガティブな口グセは意識すれば直せる

 
口グセの傾向としては、ネガティブなニュアンスをもつものが多いと言えます。意識するとあまり口にしたいと思わないのがログセ。無意識だからこそ、つい口にしてしまうというわけです。
でも、そのネガティブな口グセは知らず知らずのうちに、あなたの心にマイナスのスパイラルをもたらしているのです。
口グセは無意識に出るものです。
口グセを直すには意識をしなければならないのです。
「あ、私いま、ネガティブな言葉を言ってしまったわ!」
その気づきをくり返していけば、そのうち口グセを発する前におさえることができるようになります。口グセが出そうになったとき、その寸前で気づけるようになるからです。
 
ここで、私自身の例を紹介しましょう。
子どもたちがまだ小学生だった時の私の口グセは、「忙しい!」でした。
仕事に追われて、いくら時間があっても足りないと感じ、いつも焦っていました。
仕事から戻っても「忙しい、忙しい」とバタバタしていて、「ただいま!」という言葉を忘れていたほどです。
そのうち、この「忙しい」に加えて「疲れた!」も口ぐせになりました。これがマイナスのスパイラルですね。
そうこうしているうちに、次はひどい肩こりに悩まされるようになりました。言葉は体にも影響をもたらすのです。
 
そんなある日、母が私の口グセを指摘してくれました。
「あなたは、いつも『忙しい』と『疲れた』しか口にしないね」
その言葉にハッとしました。ふだんの自分の言動を振り返ったら、まさにそう。
一番ドキリとしたのは、子どもたちとまともに会話をしていなかったことに気づいたこと。なにしろ「ただいま」も言わないのですから。まともな会話ができていたはずがありません。
母の指摘のおかげでネガティブな口グセを「意識化」することができたのです。意識できるようになると、口グセは直せます。そのうち「忙しい!」も「疲れた!」も言わなくなりました。
すると、あんなにひどかった肩こりも解消していたのです。改めて言葉の持つ力を実感しました。
 

ネガティブな考えを排除し、できる思考を育てる

 
悪い言葉を口グセにしていると、見るもの、聞くもの、感じるものすべてをマイナスにとらえてしまいます。
そして、お子さんはお母さんのマイナス言葉を聞き、マイナス思考で物事に取り組んでしまいます。そんな思考では、いい結果が生まれるはずはありません。
みなさんもログセを意識することから始めてみていただきたいと思います。
自分で自分の口グセがわからなければ、まわりに聞いてみるのも一つの方法です。
「悪い口グセがあったら直したいと思っているの。私、いつもどんなことを言っているかな?」と言えば教えてくれます。
 
悪い口グセが直ったら、次は「楽しい」「うれしい」「かわいい」など、ポジティブな言葉が口グセになるように意識してください。お母さんからステキな言葉を聞いた子どもは、きっと太陽のように明るく元気になり、それだけで多くの人から好かれることでしょう。
 
 

 
【出典】『12歳までに身につけたい「幸せな人づきあい」の習慣』(PHP研究所)
 
 
【著者紹介】
池崎晴美 いけざき はるみ
 
話し方講師、フリーアナウンサー。ラジオパーソナリティ、NHK、CBC、東海テレビでリポーター、ケーブルテレビでキャスターを務めた後、1994年に(有)フロム・サーティを設立。話し方のプロフェッショナルとして、教育機関・企業・省庁などで、講演活動や研修を通じて、年間約1万人に話し方の大切さを伝え、コーチングを取り入れた話し方講座「ハッピートークトレーニング」の研修をおこなう。体験談やワークを交えた実践型のセミナーに定評があり、近年はその活動は注目され、多くのメディアで取り上げられている。また、全国の小学校で子どもたちに「言葉」の大切さを教える「ハッピートーク出前授業」は人気を博す。
著書に『心をギュッとつかむ話し方入門』(かんき出版)、共著に『やりたい仕事で幸せになる! 名古屋女性・起業独立100の物語』(あさ出版)がある。
プライベートでは2児の母。多くの人に話し方やコミュニケーションを通じて夢や幸せをつかんでもらいたいという思いで、国内はもちろん、海外まで活動を広げ、ロサンゼルスのラジオ局TJSにてパーソナリティを務めている。
 
ホームページ http://www.hi-from30.com/
※「ハッピートーク」は、有限会社フロム・サーティの登録商標です。