いよいよ4月。新しい生活がスタートするこのタイミングで、わが子にはじめての「お手伝い」をさせてみませんか?

 

 

お手伝いを始めよう

 

遅くとも「いも虫の時代(小学1年生、2年生)」から、子どもにお手伝いをさせることをおすすめします。

 

お手伝いをさせるのにいちばんよいタイミングが、4月です。

 

「○○ちゃんは1年生になったよね。おうちのお手伝いしようね」「○○はもう2年生だから、こんなことお手伝いしてくれたらママうれしいな」など、新しい生活が始まる新学期に、改めて子どもを家族の一員として認め、「みんなで助け合って生きてゆく」という意識づけができるとよいでしょう。

 

ゴミを出しにいく、新聞を取りにいく、洗濯物をたたむ、食器を下げるなど、お手伝いにはいろいろありますが、最初は、自分がしたことが目に見えて、「お手伝いをした」という達成感が味わえるものを一つ決めてから始めるとよいでしょう。「毎日これだけはやる」というお手伝いを決めておくと、たとえば食器を下げるときは「同じ大きさのお皿を何枚かまとめると、何度も行き来しないで済む」とか、洗濯物をたたむとき、「自分がたたみやすいものから取りかかると早く終わる」など、子どもなりに工夫して取り組むようになります。こうした”工夫する力” や「どうしたらもっとよくなるだろう」とあれこれ考える力は、日常生活や遊びの中で伸ばすことができ、それはそのまま、子どもの”生きる力”につながっていきます。

 

お手伝いをするようになったといっても、「いも虫の時代」の彼らにパーフェクトを求めることは禁物です。この時期の子どもは忘れっぽいですし、まだまだ不器用です。時には洗濯物のたたみ方が乱れてしまったり、食事のあと運ぼうとしたお皿を落として割ってしまったりすることもあると思います。しかし、多少の失敗は大目に見てあげてください。

 

失敗してしまった子どもに対して、「もういい。頼まない!」「またやった。明日からはやらなくていいから」などという言葉は、子どもの心を傷つけるだけです。

 

できなかったところを見つけて責め立てるよりも、手伝ってもらったら「ありがとう」「助かったよ」と必ずほめてください。お手伝いをして、家族や周りの人にほめられたり感謝されたりすることで、子どもは自信を持ち、自律的に行動できるようになります。

 

一つだけ注意したいのは、「ちょっと具合が悪いから」「野球の練習が終わったばかりで疲れているから」など、ちょっとした理由でお手伝いをさぼろうとしたときでも、きちんとお手伝いをさせるということです。いったんやると決めたら心を鬼にして、1日も休まずに続けさせることが、この時期の子どもには必要です。「面倒くさい」とか「つらい」といった気持ちを乗り越えてがんばることが大切なのです。

 

子どもが楽しく、コツコツとお手伝いと向き合えるよう、声かけや励まし、応援をしてあげましょう。

出典:『小学生の「伸びる脳」は4月・7月・9月で決まる!』

 



【著者紹介】
高濱正伸(たかはま・まさのぶ)
花まる学習会代表。1959年、熊本県生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。同大学大学院修士課程修了。1993年、小学校低学年向けの「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を重視した学習教室「花まる学習会」を設立。同時に、ひきこもりや不登校児の教育も開始。1995年には、小学4年生から中学3年生対象の進学塾「スクールFC」を設立。教育信条は、子どもを「メシが食える魅力的な大人に育てる」こと。教室での独創的な授業のほか、サマースクールや雪国スクールなど、独自の試みが評判を呼び、花まる学習会、スクールFCの会員数は1万8千人を超える。また、各地で行なう講演会も、毎回キャンセル待ちという盛況ぶり。『情熱大陸』『カンブリア宮殿j『ソロモン流』をはじめとするTV出演ほか、ラジオ、雑誌、新開などにおいても、そのユニークな教育手法が紹介されている。
著書は、『わが子を「メシが食える大人」に育てる』(廣済堂出版)、『大人の「メシが食える力」10』(マガジンハウス)、『本当に顔がいい子の育て方』(ダイヤモンド社)、『「自分のアタマで考える子」の育て方』(PHP文庫)など多数。累計売上は100万部を超える。