3・7・10歳で何が違う? 甘えさせると子どもは伸びる!

小﨑恭弘(保育学者)
2023.03.13 16:37 2023.03.13 16:28

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「甘え」という言葉に悪い印象を抱いてしまうお母さんもいるかもしれませんが、実は、子どもが人と信頼関係を築けるようになるための、とても重要なカギなのです。

※本記事は、「PHPのびのび子育て」2021年2月号特集 「「甘えさせる」といい性格が育つ!」より、一部を抜粋編集したものです。

小﨑恭弘 (こざきやすひろ)
保育学者。大阪教育大学教育学部准教授、NPO法人ファザーリング・ジャパン顧問。武庫川女子大学大学院臨床教育学研究科を修了後、関西学院大学大学院人間福祉研究科後期博士課程を満期退学。西宮市市役所初の男性保育士として採用される。市役所退職後、神戸常盤大学を経て、現職。著書多数。

「甘えさせる」といい性格が育つ!

「甘え」という言葉は、実は日本特有の表現だそうです。心理学の名著『「甘え」の構造』(弘文堂)で、土居健郎先生がそのように述べています。

相手のことを信頼していて、なおかつ十分なコミュニケーションがとれているときに、はじめてその相手に甘えることができます。一般的に「甘え」というと、あまり印象がよくないようにも感じますが、実は子育てや親子関係を考えるときには、とても大切なキーワードです。

親と子どもがしっかりとした関係を築くには、「甘え」がその根底にあります。親への深い「甘え」やそれが許される関係性があってこそ、人は他者との深いコミュニケーションができるようになるのです。

子どもを甘えさせるうえでは、成長とともに距離感やバランスのとり方を変えていくことも必要ですので、ここでは、その考え方の基本を解説します。