子どもの「話す力」がつく小さな習慣

波多野ミキ

話し上手な子はここが違う

今はちょっとした違いでも、後に大きな差となって現われるのです。

【1】挨拶が上手


さりげないひと言をかける習慣は生涯の宝となります。朝、起きたら、家族で「おはよう」と言います。幼稚園に行ったら、先生やお友だちと、「おはようございます」と挨拶をします。

だれかに会ったら、まず声をかけ合う。それは、「あなたの存在を認めていますよ」というシグナル。一緒に協力することにつながることばです。

たったひと言が、大事なのです。話が上手にできる子は、小さいうちから、挨拶をする習慣がある子です。

【2】お友達とたくさん遊んでいる


人との会話のキャッチボールでしか身につかないものがあるのです。話は、聞いてくれる相手がいなければ成り立ちません。

お友だちと一緒に遊んでいれば、自然に話をします。いろいろな話をすることを通して、どういう話し方をすれば、相手にわかってもらえるかを学んでいくのです。

こうして主張する、がまんして相手に譲る、協調、挑戦、交渉、和解などといった、人とつきあうために大切な技術を学んでいきます。その時、必要なものが、相手を説得する話力です。

【3】好奇心が強い子


「知りたい気持ち」を一緒に伸ばしていくことで話力も育ちます。

子どもは好奇心のかたまりです。好奇心は、観察力、行動力、向上心、やる気、熱意など、いろいろな気持ちを育ててくれます。そうした中で、話す力も育っていきます。

小さいうちは、親がかかわらないとできないこともあります。大きくなって、1人で行動できるようになった時、小さい時に親が一緒にしてくれた体験が生きてくるのです。