「もうお姉ちゃんなんだから」は逆効果? 子どものやる気を引き出す会話術

堀田秀吾

<解決策>「大きくなれるよ」のひとことが効果大!

「何歳になったら、これくらいはできなければいけない」
子どもがそれを理解できるようになるのは、ある程度年齢が進んでからのこと。親は、年齢的に「そろそろ」という言葉を使いがちですが、子どもが納得できるわけではありません。

それに、子どもは大人以上に味覚がするどいため、大人以上に苦いものは苦く感じるし、大人が好むような変わった味は「変な味」と感じます。ですから、おすすめフレーズの「食べたら大きくなれる」のように、子どもにもわかる理屈を言ってあげることが大切です。

モティベーションには「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2つがあります。前者は「自分以外の誰か」「状況」からきっかけが与えられるもので、後者は「自分の中」から湧き出てくるもの。外発的動機づけのほうが実現が難しいとされています。お子さんに自らやる気を出してもらうのがベストだということです。

子どもは「大きくなりたい、成長したい」という欲求があるため、「食べたら大きくなれる」といったひとことは受け入れやすいのです。また、「今日は一口だけでも食べてみない?」と「義務」を「目標」として言い換えてあげると、子どもは俄然やる気になります。

食べた後のメリットを伝える

子どもに好き嫌いはつきものですが、親としては頭の痛いところです。あまり無理強いせずに、適度なサポートとして声かけしておくと、やがては成長の度合いに応じて食べられるようになると思います。

叱られるから食べる、ではなく「食べた後のメリット」が子どもにわかるように伝えてあげると、有効だと思います。まずは一口だけ食べてみることを提案すると、乗ってくれます。

【もっとやる気にさせる応用フレーズ】
・今度は一口、食べてみようね
・何でも食べられるようになったら、
・すごくかっこいい(素敵)よ

お悩み3. お風呂に入りたがらない

子どもが嫌がることの筆頭といえば「お風呂に入る」こと。遊びを中断されるのが嫌だったり、お風呂の後の保湿クリーム、歯磨きも、おっくうな気持ちを助長します。

【言いがちフレーズ】
さっさとお風呂、入りなさい!

【おすすめフレーズ】
ルリちゃんと一緒じゃないと、パパ寂しいなあ

夕食が済んで、お風呂に入る時間です。でも、ルリちゃんは人形遊びに夢中で、お風呂に入りたがりません。
「ルリ、お風呂の時間だよ。パパと入ろう」
「うん」
「おもちゃ、片づけないと」
「うーん」

ルリちゃんは、遊びをやめられず、なかなか立ち上がろうとしません。さっさと入らないと、寝る時間がきてしまいます。