「思いやりの心は3歳で現れる」子どもの優しさを育む共感テクニック

堀田秀吾
2023.10.23 11:15 2023.03.01 15:52

<解決策>子どもの悔しさを「親が言葉にして」伝えてあげる

子どもを慰める親

子どもは怒りや悲しみを上手く言葉にして消化することができず、すぐ行動で示そうとします。大人は子どもの反抗的な態度を叱りがちですが、子どもは上手く言葉にできないからこそ、モヤモヤした気持ちを処理できず、そうした行動に出てしまうのです。

人は不満を自分で解消することができないと、「攻撃」と「逃避」の2つの行動をとろうとします。このシーンに登場するアイリちゃんが見せた行動は、まさにこの2つです。

感情的になっている子どもは、思っていることを上手く言葉にできません。そのような時は、親のほうから子どもの気持ちに寄り添うことが大切なのです。

そして、子どもが思っていそうなことを、言葉にして伝えてあげると、子どものつっぱった態度は軟化しやすくなります。親に共感してもらうことで、ほっとするからです。

人は、共感を通してつながっている生き物ですから、共感がなくなると、攻撃的に、そして自分勝手になります。子どもの共感力を育てるためにも、普段から親が子どもに共感するようにしてあげることは、とても大切なのです。

トラブル時ではありますが、親子の絆を深められるきっかけになります。親御さんも共感的に対応できるといいですね。

まずは自分の子の気持ちに寄り添う

叱られる女の子

感情的になっている子どもは、自分の気持ちを言葉で適切に表現することは難しいです。だからこそ、大人が子どもの気持ちを代弁・共感する必要があります。それによって、子どもは「わかってもらえた」と感じ、溜飲を下げるのです。

お友達の手前、お友達を優先しがちですが、まずは自分の子の心に寄り添ってあげて。ママを取られた悔しさもあるみたいなので、「ママはアイリちゃんのお友達だから好きなんだよ」と言葉で伝えてあげては。中心は自分だと気づくと寂しさが落ち着くと思います。

【もっとやる気にさせる応用フレーズ】
・あなたのおかげでキミちゃんと仲良くなれたんだよ
・悲しい気持ち、すごくわかるよ

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堀田秀吾

堀田秀吾

言語学博士。言語学、法学、社会心理学、脳科学等の分野から言葉とコミュニケーションをテーマに研究を展開。『人間関係の99%はことばで変わる!』『科学的に元気になる方法集めました』等著書多数。

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