「電車で大はしゃぎする子ども」を落ち着かせるとっておきの一言
<解決策>「ここはどんな場所?」と気づかせる
「周りの人が自分をどう見ているか」ということを評価し、意識することを「セルフモニタリング」と言います。これまでの研究で、子どもは4、5歳から自分のことを評価することができるようになってくることがわかっています。ただ、子どもがそれを自分の行動に反映できているかというと、けっしてそうではありません。
その理由は、子どもは「こういうふうにいたい」「こうなりたい」という自分のイメージと、現実のイメージの違いがわかっていないからだとされています。
ですから、言いがちフレーズのように「ほかの人に怒られるから」と子どもに言って、子どもがそれを理解できたとしても、すぐに「ゲームの音を切る」という行動には結びつかないのです。
おすすめフレーズのように、「ここはみんなが静かにする場所だから」と、自分がどう見られるかということよりも、自分の目や感覚で判断しやすい状況を理由に挙げたほうが、行動に結びつけやすいのです。
そして、普段から、大きな音でゲームをすることを許さずに、小さい音で遊ぶ習慣をつけると、さらにいいですね。
子どもの頭で考えさせる
親は「やめなさい」「しないで」など、子どものやることを制する言葉を何度となく使ってしまいがち。その時の理由づけとして、「ほかの人が怒るから」「おじさんが怒ってるよ」というフレーズを使いますが、子どもはピンときてないみたい。
「誰かに怒られるから、迷惑だから」という前に、どういった場所であるのかを、教えてあげたい場面。公共スペースと、自由にできる自分の空間との切り替えを、子どもの頭で考えさせて、理解できるように導きたい。
ゲームなどを渡す時は、事前に「音は消す」「騒いで遊ばない」など、使う時のルールを決めておきます。
【もっとやる気にさせる応用フレーズ】
・具合が悪い人がいるから、音は消そうね
・静かにしなきゃいけない場所だよ、音を消して使うならゲームしてもいい
『子どもがやる気になる!「親のひとこと」言い換え辞典』(三笠書房)
3歳~6歳までの子を持つお父さん、お母さん300人にアンケートを行い、
「どのような声かけをすれば、子どもがやる気になるのか」を徹底調査。
親御さんが太鼓判を押したベスト50の声かけをご紹介します。