どうしてガマンが必要なの? 「自分をコントロールする力」 を育てよう

井戸ゆかり

子どもにガマンをさせることがなぜ必要なのでしょうか。「PHPのびのび子育て」7月号から、「幸せにつながる4つのガマンで『自分をコントロールする力』を育てよう」(井戸ゆかり著)を転載でご紹介します。

※本稿は『PHPのびのび子育て』2014年7月号から一部抜粋・編集したものです

井戸ゆかり(東京都市大学人間科学部教授)
青山学院大学卒業。大妻女子大学大学院博士課程修了。学術博士。東京都市大学人間科学部児童学科教授、横浜市子育てサポート研修講師、渋谷区次世代育成支援地域協議会会長などを務める。著書に『子どもの「おそい・できない」にイライラしなくなる本』(PHP研究所)ほか。

ガマンの「質と量」を見直す

毎日が笑顔でいっぱいの人は「ためになるガマン」を積み重ねてきた人なのです。

人との関わりや集団生活の中では、いつも自分の思いが通るとは限りません。特に、集団の中では社会のルールと自分の思いが相反することもあり、わがままを通すと集団から逸脱したり、人との関わりが円滑にいかなくなることがあります。

子どもにガマンをさせるのは忍びない、できるだけ子どもの気持ちを尊重したいと思う保護者の方も多いと思います。

子どもの気持ちを尊重することは大切ですが、一方で、状況によりガマンをして自己抑制することを身につけることも人間関係を円滑にし、集団生活に適応するためには必要です。

子どもがのびのびと成長していくためにも、ガマンの「質と量」を見直しましょう。