「どうして泣き止まないの?」親が気づかない”子どもが癇癪を起こすワケ”

田宮由美

年齢によってどう変わる?

赤ちゃんは「快・不快」の世界で生きていて、空腹やオムツが濡れて不快を感じれば、泣いて知らせ、親にお世話してもらうことで、「快」を得ます。同時に「安心」も感じることでしょう。

この「快」や「安心」は生きていくための本能で、それらが脅かされると必死で泣き叫びます。

やがて1歳頃から、身体機能が発達し行動範囲も広がり、自我が芽生え始めます。すると、さらに新しい世界への興味も湧き、見たい、触れたいという気持ちも高まってくることでしょう。

ですが、まだ危険の認識も浅く、親の「ダメ」という禁止の言葉に、「思いどおりにならない」という気持ちのいら立ちや、「親は自分を嫌いになったのでは?」という不安から癇癪を起こすことがあります。

2歳を過ぎると、簡単なコミュニケーションはとれるようになりますが、それらは未熟で、自分の要求や気持ちを思うように伝えられません。体も声も大きくなった2歳児の激しい癇癪も、5歳頃には徐々におさまってくると言われています。

手がつけられないときはどうする?

子どもが癇癪を起こすと、なかには親がその場を離れたくなることもあるかもしれませんね。

声で泣き叫んでいる子どもには何を言っても聞こえないので、親が傍にいても同じ、「思う存分泣けば、いつかは泣き止むでしょう」と、子どもを放置するようなことはないでしょうか。

実は、この対応法はよくありません。子どもは幼い頃に、生きていくうえで心の基盤となる基本的信頼感(Basic trust)を構築しています。

泣き叫んでいるときの放置は、この妨げになったり、今後の人生にマイナスの影響を与える可能性があります。根気よく声をかけたり、しっかり抱きしめてください。

それでも、体を反らしたりし、手足をバタつかせ泣き叫ぶようでしたら、危険から回避させ、その場で見守るのもよいでしょう。

親のほうが疲弊するならば、少しの間は子どもから離れても大丈夫ですが、そのときは、たとえ聞こえなくとも「少し隣の部屋にいるね」など声をかけ、またすぐに戻ってくることを伝えてからにしましょう。