4月・7月・9月は子どもが伸びるタイミング!

高濱正伸

子どもを伸ばすために、親が意識すべき時期―それは、4月、7月、9月です。ではどうして、4月、7月、9月なのでしょうか?

※本稿は、高濱正伸著『小学生の「伸びる脳」は4月・7月・9月で決まる!』(PHP研究所)より、一部を抜粋編集したものです。

高濱正伸(花まる学習会代表)
1959年、熊本県生まれ。東京大学大学院修士課程卒業。93年に、「国語力」「数理的思考力」に加え「野外の体験教室」を指導の柱とする学習教室「花まる学習会」を設立。算数オリンピック問題作成委員・決勝大会総合解説員。

子どもを伸ばすのは、4月・7月・9月

【1】4月は「スタイル」を習慣化させるのに最適

まず、4月。この月が、子どもを伸ばすために親が意識すべき月だということは、皆さんにも共感いただけると思います。

4月はいうまでもなく、新学期が始まる時期。子どもの心の中には入学や進級に対する不安な気持ちもありますが、それよりも、新1年生は「小学生になった!」、新2年生以上は「進級した!」という喜びにあふれ、「がんばろう」という気持ちが1年を通していちばん満ちあふれています。

入学により、それまで通っていた幼稚園や保育所とは雰囲気ががらりと変わったり、進級で担任の先生が替わったり、クラス替えで仲良しの友だちと離ればなれになってしまったり……。

環境の変化が大きく、親子ともどもストレスを感じる時期でもありますが、年度始めのこの月は、「帰ってきたらすぐに宿題をする」「毎日決まったお手伝いをする」など、学習スタイルや生活スタイルを習慣化させるのに、いちばん適した時期です。

のちほど詳しく述べますが、特に「宿題の習慣化」は1年生の4月が肝心です。ここでつまずいてしまうと、3年生くらいまではなんとかごまかせますが、それ以降で”お手上げ”状態になってしまいます。

お母さんは心配症だから、学校が始まったばかりで子どもが「今日は疲れているから宿題はあとでやる」などと言ってくると「それなら、しょうがないね」と寄り添ってしまいがちになりますが、とにかく、スタートが肝心です。毅然とした態度で、やるべきことはやるクセをつけさせる大事な時期です。