子どもをダメにする 家庭のNG会話
子どもとのNG会話
新幹線に、お父さんに抱っこされた幼い子とお母さんと、5歳くらいの女の子の家族連れが乗車してきました。お母さんの手には、駅弁が入っているらしき袋があります。電車が発車すると、
母「お菓子ばっかり食べていると、お弁当が食べられなくなるよ」
姉「お弁当、食べた〜い!」
母「まだ早い。幼稚園では遊びの時間でしょ」
妹とケンカを始めたようです。すると、
母「仲よく! ダメ! 仲よくしなさい」
姉「お母さん、お弁当いつ食べるの?」
母「電車おりてから」
姉「イヤだー。電車の中で食べたーい」
母「幼稚園では11時半に食べてるでしょ」
姉「イヤだ~。食べたい」と言って泣き出しました。
母「次の駅に着いたら」
姉「食べたい」
母「じゃあ50数えたら。数えた? 数えた?」
姉「食べたい」
母「次の駅を出発したら」
姉「食べたい」
母「わかった。うるさい」
そして、家族連れは静かに食べ始め、次の駅で下車していきました。
【ささやかな要求を無条件で受け入れてみましょう】
その様子を見ていて、「あらあら。条件付きの会話では、お弁当も旅行も楽しめていないのではないかしら?」と思いました。幼い子どもを連れての外出は、たしかに周りに気をつかいます。
でも、子どもが「お弁当、食べた~い」と言ったとき、言い方を変えて次のように言うとどうでしょうか。
「そうね、食べようか。〇〇ちゃんはどれ食べる? お父さんはこれね。お母さんは、これを食べようっと。毎日がんばっているごほうびだね。〇〇ちゃんのお弁当、おいしい? お母さんのお弁当もおいしいよ。電車の中で食べるのもいいね」と。お母さんのリードで会話がいい雰囲気になりますね。
子どもは、「お弁当を食べたい」というささやかな要求を無条件で受け入れてもらえた嬉しさと幸せを感じます。そして、お腹も心も満足して楽しい旅行の思い出になります。