子どもをダメにする 家庭のNG会話

高柳静江

家庭内の会話がどういうものかによって、親子はもとより夫婦、姑との関係は良くも悪くもなります。そして家庭内の人間関係が良好だと、その家庭は明るく幸せに満ちたものになるのではないでしょうか。

※本稿は、「PHPのびのび子育て」2019年1月号より、一部を抜粋編集したものです。

高柳静江(新家庭教育協会理事)
新家庭教育協会理事。1983年に、新家庭教育協会の初代理事長であった故・山﨑房一氏に出会い、師事。以後、その教えを継承し、母親心理学講座などの講師を務める。講演・カウンセリング等で活躍中。

子どもの心がしぼまないように

思ったときに、思ったことを何でも言える自由な雰囲気のある家庭環境で育った子どもは、目を輝かせ、自分に無心で、個性豊かでイキイキとしています。

子どもはひらめきで、想像力を膨らませて話しますから、そんなとき、お母さんはちょっと手を休めて、子どもの話に耳を傾けましょう。相づちを打ちながら「楽しそうだね。すごいね。そんなこと知ってるんだ。さすが頭いいね」と言ってあげると、子どもは気持ちをわかってくれて嬉しい、と満面、笑顔になります。そんな聞き上手なお母さんは、子どもと会話のキャッチボールを楽しめます。

ところが、子どもが話し始めたとき、「えー、ウソー。本当? 信じられない。何を言ってるの? そんなことより手を洗ったの?」などと言ってしまうと、その心ない言い方で会話が途切れてしまい、子どもの心の風船はしぼんでしまいます。

子どもはただ話したいだけ、聞いてほしいだけなのです。話を聞いてくれているということは、自分は受け入れられているということ。その安心感で子どもの心は満たされるのです。

ほかにも次のような言葉をつかっていませんか? お母さんの話し方、聞き方次第で、子どもは友だちとの関係も上手になっていきます。安心感は、すべてのやる気の源なのです。

【NGワード9】
1 恥ずかしいでしょ
2 そんなこと言うと友だちに嫌われるわよ
3 おもちゃ片づけないと全部捨てるよ
4 え~とえ~とはいいから早くしゃべりなさい
5 どうして早くできないの?さっさとしなさい
6 すぐ泣かないの!
7 お父さんに言うからね
8 言うこときかない子は知りません
9 夕ごはん抜きにするよ