わるいガマンをさせてない? 子どもにガマンを教えるコツ

井桁容子

社会で生きていくためには自分を律する力が必要です。でも、いったいどういう伝え方をすれば、本当の意味でガマンができる子になるのでしょうか?

※本稿は『PHPのびのび子育て』2016年3月号より転載したものです。

井桁容子(保育・子育てカウンセラー)
東京家政大学短期大学部保育科卒業。30年以上にわたる保育士経験を活かした講演がお母さんたちに人気。テレビの子育て番組に出演するなど幅広く活躍中。著書に『ありのまま子育て』(赤ちゃんとママ社)などがある。

強い子、あきらめない子にするために 必要な「ガマン」力を育てよう!

ガマンとは、踏ん張る力です。踏ん張るためには、土台が必要です。その土台はまわりの大人との関係から生まれる自己肯定感や信頼、安心感によって築かれます。

「自分は大切にされている」とわかれば、子どもは大人の言葉に聞く耳をもち、ガマンできるようになります。でも大人に理不尽なガマンを強いられていると、逆に生きていくために必要な力が育たなくなります。

小さな子どもに必ずガマンさせなければならないケースは、そう多くありません。主に「命や健康に害が及ぶこと」をしようとしたときと、「社会のルールに反する(人に迷惑をかける)こと」をしようとしたときの2つです。

大人の正しいかかわりによって、これらをガマンさせることができれば、やがて子どもは自らの判断で、他のこともガマンできるようになっていくでしょう。