子どもにしがみつく心理~毒親にならないために~
毒母にならないために今できることがあります
心配性で過干渉なお母さんは、自分では「子どものため」と思っていますが、本当は、自分が安心したいだけなのです。子どもがいい子だと親は安心しますが、子どもはつねに親の顔色を窺っています。そして、人の思惑や評価が気になって、自分を出せない大人になってしまいます。
本来、親の役目は、子どもを安心させ、喜ばせることです。子どもの気持ちに共感し、意思を尊重して育てると、その子は人に理解され、尊重され、やりたいことができる、幸せな大人に育つからです。
そのために次の5つを守って、大事なお子さんを自己肯定感の高い、思いやりのある、ステキな大人に育ててください。
(1)怖がらせないこと
怒って外に締め出す、無視する、置いてくよ! などと脅す、不機嫌な顔をする……。これらは子どもにとってトラウマになり、対人不安の元となります。
(2)ガミガミ言わないこと
片づけなさい、さっさとしなさい、手伝いなさい、早く寝なさい、などとガミガミ言われれば言われるほど、子どもは片づけや支度、家事ができない、夜眠れない大人になります。
(3)成長を待つこと
目の前の状態に過剰反応せず、長い目で子どもを見守り、成長を待ちましょう。今できなくても問題ありません。アセってしまって待てないのは、親の側の問題です。待つことこそ親の務めなのです。
(4)尊重すること
子どもを先生だと思って尊重しましょう。本当は、子どものほうが物事をわかっていて、親のこともお見通しです。それは、幼い子ほど、感受性や共感能力が高いからです。ああしろこうしろと指示・命令するのは、子どもに失礼だ、と考えてください。
(5)夢を育てること
子どもがやりたいと言うことは、何であれ、大切な夢です。むげに否定すると、やりたいことがわからない大人になります。ぜひ応援してください。
「ちゃんとしなさい」病、「早くしなさい」病が治った!
子どもがちゃんとしていないと、説教が止まらなくなる、というお母さんがいました。「とにかく子どもの顔をよく見て!」とお伝えしたところ、実践され、説教が短くなったばかりか、「自分が言っていることなんて、何の意味もない」と気づかれ、「ちゃんとしなさい」と言わなくなりました。
また、毎朝、子どもを追い立てるように支度させていたお母さんは、自分が「子ども」より「時間に遅れないこと」を優先していたと気づき、急かすのをやめたところ、むしろスムーズに支度が進み、「これまでどれだけ無駄に叱ってきたか」と、いたく反省されていました。
このように、イライラして叱るのは親のほうの「思い込み」が本当の原因で、子どもは何も悪くないのです。