電車やお店で騒ぐ子ども……親はどう対処すればいい?
こそこそ声で話してみる
たくさんの子どもたちを相手にしている保育園や幼稚園の先生方は、大騒ぎしているときにわざと「こそこそ声」 で話してみるそうです。
目の前の一人の子に「あのね、せんせいがこれからおやつをくばるからね」と小さな声でささやき、その子が喜ぶ様子を見て「なに?なに?」と寄ってきた2人目、3人目にも同じように話します。
そうすると、騒いでいた子どもたちも「え?」「なにかあるの?」とわさわさと寄ってきて、しかも先生の声を聞き取るためにとても静かになるのだそうです。これは家庭でも使える方法ですよね。
でも、「お風呂にはいりなさい!」「片付けなさい!」といった子どもが面倒だと感じるような指示はダメ。話しかける内容は楽しいことでないと効果がありません。こそこそ声に興味をひかれて寄ってきたのに嫌なことを指示されるのでは次から文字通り「聞く耳」がなくなってしまいます。
このほかにも、興奮を鎮めるために冷たいお水を一杯飲ませて、文字通り「クールダウン」させるとか、ちょっとその場から離れるというのも有効です。
ほかにも抱っこする、くすぐる、手を握る、背中をさする、などの方法で気持ちをそらし、落ち着かせることもできます。そして、この時に怖い顔は不要。「少しだけ静かにしようね」とやさしくいってあげるだけでいいのです。
ただ、本当にまれですが、聴力に問題があるときにはこちらの言うことが聞こえないし、自分の声も大きくなるという場合があるようです。健診のときなどに小児科の先生にちょっと相談してみるといいですね。
『子どもにガミガミ言いたくなったときの対処法31』(PHP研究所)
ついつい口から出てしまう「ガミガミことば」を、どうしたら減らすことができるか。日常の子育てシーンを例に挙げ、具体的に紹介。