ゲームをやめない~子どものイライラ行動

おやのめぐみ

ゲームの特性をよく考える

大人の考えでは「○分」と決めるのが一番手っ取り早いのですが、ゲームをしている側にすれば、ある区切りが来ないとデータをセーブすることができず、中途半端な気持ちでスイッチを切らねばなりません。

時間だけれど、あと少しでセーブポイントが来るなら、ちょっと待ってあげるほうがお互いのためかもしれません。それはたとえ1時間と時間を決めてあっても、2時間と決めてあっても同じです。

残念ながら、ゲームは時間単位で組み立てられてはいません。15分でひと区切り、というゲームが発売されるといいなあと思っていましたが、それではテレビゲームのもつ魅力が生かしきれないのでしょう。発売されることはありませんでした。

また、いっさい禁止というのも、大人として一つの見識だとは思いますが、子どもたちが夢中で遊ぶものにまったく触れさせないというのもどうかなあと思います。

わが家の子どもたちの友だちにも、家にはいっさいゲーム機がないという子が何人かいましたが、小学生になって一人で友だちの家に遊びに行くようになると、彼らはゲームのある子の家に入りびたりだったり、電器店のデモ機を独占していたりと、外では親の思い通りには行動していませんでした。

この世にゲームがある以上、子どもがその魔力のとりこになる時期があるのは当たり前。どういうふうに付き合うかも含めて、親子で相談しながら進めていくことです。

一方的なルールにしない

ゲームに関するルールを作るときには、必ず子どもと相談してください。子どもと一緒に「なぜ際限なく遊んではいけないのか」ということを考えてみませんか?

そのうえで、どういうふうに制限するか、自分たちなりのルールを決めましょう。たとえば「一週間で三時間以内」とか、「日曜日は制限なしで、ほかの日はいっさいやらない」など、いろいろな工夫ができるでしょう。

ここでは「守れるルール」作りをします。相談して決めたルールだからこそ、守れないときのペナルティーも生きてくるわけです。あまりにも守れないことが続くなら、ルール自体に問題があると考えたほうがいいでしょう。

ただし、大人の仕事はゲームを禁止したり制限することではありません。「テレビゲームは、たくさんある楽しい遊びの一つ」くらいの位置づけになるよう、楽しめることにたくさん出会わせてあげることです。禁止はするけれど、「あとは本人まかせ」にはしないようにしましょう。

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